目次
Page 1
ー 100歳から新聞連載を開始し、大きな話題に
Page 2
ー 元・小学校教師、身体も頭も使い続ける毎日
Page 3
ー 「ひとりでも毎日を楽しんでおります」
Page 4
ー 「降参するのが早くなった。生きてるだけで上等、上等」

「年寄りになったら受け身になりがち。なんでも用意してもらって、準備してもらって当たり前と思ってしまう。いったい誰の人生ですか、と聞きたいです」

100歳から新聞連載を開始し、大きな話題に

 自分と同じ高齢者には、ときどき辛口になってしまうという石井哲代さん。102歳の今も、「さて何をしようか」「何を食べようか」と自分で考え、決めて行動している。

 自身と同じく小学校教師だった夫・良英さんと26歳で結婚するが、子どもはいない。83歳で夫を見送ったあと、ひとりで自宅と畑を守っている。

 そんな哲代さんに転機が訪れたのは百寿を迎えたとき。地元の中国新聞で、哲代さん自身の暮らしぶりを紹介する連載記事が始まったのだ。

 記事は担当記者が驚くほど反響が大きく、「これから先の人生を果敢に楽しみたいと思えるようになりました」という読者からの感想が数多く寄せられたほど。

 講演会の依頼も入り、新聞連載が書籍化されたこともあって100歳を超え、多忙な日々が始まった。

 自分でできないことは姪や近所の人の手を借り、介護サービスも活用しながら、現在も自らの意思でひとり暮らしを続けている。

同じ生きるんなら、一生懸命楽しまんと損です」が口癖。その裏には若いときからの“心がけ”があるという。