3度は使える!? 南極で実践していたリメイクワザ3
「作った料理を最後まで食べ切ってこそ、食品ロスはゼロになります」
と渡貫さん。南極では、余ったおかずを煮汁に至るまですべて使い切り、新たな一品を生み出してきた。
その経験から、帰国後も、タケノコの煮物⇒タケノコご飯⇒煮汁はだし巻き卵といった流れで、すべてを消費するのが日常になっている。余った食材同様に、おかずの残りを保存するときも、次の用途を書いて冷凍するのが基本だ。
とはいえ、うまく食べ切る料理が思いつかないときもある。渡貫さんいわく、迷ったら“最後はスープかカレーに忍ばせればなんとかなる”というのが、南極で学んだリメイク成功の方程式だ。
「焼き餃子だって、皮まで小さく刻んで中華スープに入れてしまえば、意外とリメイクだと気づかれないものです!」
すでに味つけ、調理してしまったものでも、捨てる前に立ち止まって考えるクセをつけることが大切。そうすることで、思いがけない“わが家の味”を発見するかも。
ワザ12:悪魔のおにぎり
残り物でもやみつき必至
天ぷらうどんを作ったときに残った天かすを“何とかして使いたい”と思って、夜食用に考案したのがコレ。
「天丼のタレのような甘じょっぱい味つけとご飯、天かすがマッチして大好評でした。夜食にしてはカロリーが高すぎるにもかかわらず、ついつい食べてしまうということで、隊員たちからは“悪魔のおにぎり”と呼ばれていたほどです」
帰国後、某コンビニチェーンで商品化され、話題に。
【作り方】
しょうゆ、みりん、砂糖、だしの素で作ったタレとご飯を混ぜ合わせ、天かすと青さのりを加えればOK
ワザ13:カレー
汎用性No.1
「リメイクの最終形態は、カレー。どんなおかずを投入して作っても、違和感なく食べられるのは不思議なくらいです」と渡貫さん。
魚の煮つけといったおかずだけでなく、フルーツの缶詰の液体、福神漬けの液体などの“汁物”も捨てずにイン。
「唯一、失敗したのは、裏ごししたゆで卵の白身です。ルーに白いつぶつぶが浮いて見た目も怪しい感じに。その時ばかりは隊員から“何を入れたの?”と不審がられました(笑)」
ワザ14:ケークサレ
茶がらだっておいしくなる!
市販のホットケーキミックスの生地に、余ったおかずを混ぜて焼くだけでオシャレなおやつに!
「南極では、朝作っておやつコーナーに置くと、午前中のうちになくなるほど人気でした。おから、きんぴら、ほうれん草のおひたし、サバの味噌煮、ポテトサラダなど、意外と何でも合います。緑茶を飲んだ後の茶がらを入れるのもおすすめです」
アルミカップを使ってカップケーキのような形にすれば、より手軽に作れる。