澤井:当時に一緒に戦っていた仲間といえるタレントさんと相談し合ったりはあったんですか?

山田誰にも相談できなかったし、同年代で「仲よくしちゃダメ」って言われていたんです。みんなライバルって感じだったから。うちの社長もそうだけど、他の事務所も血気盛んで、みんな仲良いフリして割とバチバチしてたかな〜。今は全然そんな感じないですけどね。

「うちは服を着せていく事務所だ」

澤井:面白いお話ですね! 今は確かにみんなで仲よく、っていう人が多いけど、以前はそうじゃなかったんだ。今の若いタレントさんにはちょっと足りていないように感じました。山田さんは本当に“地肩が違う”といか、お会いして少しお話しただけで心を掴まれてしまいました! いらっしゃるだけでその場の雰囲気を一変させるというか。

山田:私は人見知りをいっさいしない人なので、それは芸能界に向いていたのかも!
芸能界に27年間いて、週刊誌に4回くらい撮られているんですけど、事務所にも相手方にも事前に「私といると絶対に撮られるからね。記者さんも挑発させてくるけど、絶対にニコニコしながら対応して、『竹中直人さんみたいに笑いながら怒る人』みたいにしたほうがいい」ってアドバイスしていたくらいです(笑)。

 異性関係で崩れちゃって芸能界を辞める人も見てきましたが、私はマネージャーに言い寄られたとか、怪しいファンにつきまとわれたということはなくて。男の子の友達がかなり多いんですよ。ツッチー(土田晃之)とか古坂大魔王からも「お前がスッポンポンで寝てたら、優しくパンツを履かせる自信がある」って言われました(笑)。

澤井:いちばんいいポジションじゃないですか(笑)。唯一無二だと思います。僕みたいなメンタルの強くない人間にも話しやすい空気を作ってくださって本当に感動してます! なぜ皆さんから愛されるのかがよくわかります。

 話は変わりますが、当初はグラビアアイドルとしても活動されていましたが、そのときのお話を聞かせて頂けますか?

山田:グラビア時代は、野田義治さんが会長の『イエローキャブ』という特殊な事務所にいました(笑)。私が入る16歳のときに会長から「うちは服を着せていく事務所だ」って言われました。「どこぞの誰かもわからないやつに、いきなり仕事はこない。名前と顔を売るために、どんなエロ雑誌でもお前が表紙になれば、それがお前の名刺になる」って。「お前は何がやりたいんだ?」って聞かれたので「さんまさんとかタモリさんに会いたいですね」って言ったら「じゃあバラエティーだな!」という感じで話が進んでいった感じでした。