4年ぶり「那須ご静養」大満喫の合間に漏れた“本音”

『那須平成の森』を訪問された上皇ご夫妻。お声がけされた女性は感涙していたという(7月25日)
『那須平成の森』を訪問された上皇ご夫妻。お声がけされた女性は感涙していたという(7月25日)
【写真】大学時代の美智子さまが美しすぎる!

 那須での積極的なご交流の合間には、美智子さまの胸中が垣間見える場面もあった。『那須平成の森』でのことを振り返る。

「上皇ご夫妻は同年代の女性にお声がけされていました。上皇さまが“どちらから?”と、お尋ねになると、続いて美智子さまも“おいくつ?”などとご質問をされて……」(居合わせた女性、以下同)

 対話している女性は感涙に咽んでいたという。

「会話の終盤、女性から“お大事になさってください”と伝えられた美智子さまは、“覚えていてくれてありがとう……”とおっしゃっていました」

 美智子さまのさりげないひと言には“特別な思い”が込められていて─。

「お代替わりから4年、公務からも遠のき、コロナ禍も重なったことで美智子さまが公の場にお出ましになる機会は激減しました。上皇さまのご退位後は、天皇家との“二重権威”を懸念する声もあり、ご夫妻ともに外出することに慎重になっておられるのです」(皇室ジャーナリスト、以下同)

 人々と直接交流することが難しくなったことで、美智子さまは複雑な思いを抱えていらっしゃったようだ。

「平成時代、美智子さまは国民と直接会って触れ合うことを特に大切にされてきました。“常に国民とともにある皇室”を意識されていましたから。しかし、国民との接点が減ったことで“世間から忘れられてしまわないか”と不安を感じておられたのかもしれませんね」

 那須での歓迎と国民の感涙は、美智子さまの心を潤したことだろう。

山下晋司 皇室解説者。23年間の宮内庁勤務の後、出版社役員を経て独立。書籍やテレビ番組の監修、執筆、講演などを行っている