新卒の会社にギャップを感じ退職
「私は元々、自分がいいと思ったことを人に伝えたいタイプ。新卒で映画の宣伝会社に就職したのですが、自分がどう感じるかに関わらず、宣伝をしなければなりません。仕事だからそれは当たり前なんですが、どうしてもそこにギャップを感じてしまって。映画が好きだから映画の会社、本が好きだから出版社、芸能人に会いたくて広告代理店を目指す、みたいな気持ちで就活する方もいると思いますが、私もまさにそれでして。
映画が好きだったとしても、広めるのが好きなのか、作ることが好きなのか、映画のどの部分に惹かれていたのかをあまり深く考えていなかったので、ギャップを感じてしまったのだと思います」
二の足を踏む人も多い中、勇気を出して退職を決断。“おっはモーニング”の挨拶から始まるYouTubeでの活動では、自身の日常や、お気に入りのお酒や店、おつまみなどを紹介している。気になるのは、プライベートでも飲むことが大好きだという酒村の1日のスケジュール。
「計画を立てて動くのが本当に苦手で。やる気がある時は、1週間くらいはスケジュールを立てて動こうとしてみますが、大体、本を読んだり映画を見たりしているうちに気づくと夜になっていることが多いです。決まっているのはお昼を食べる、ということだけです」
動画の中では、焼き鳥を“剣”に例えたり、我慢しようとしてもついつい飲みたくなってしまう“ストロングゼロ缶”を“正真正銘のダメ男”と呼ぶなど、彼女の独特すぎるワードセンスに、“沼って”しまう視聴者も多い。
「“面白い言葉を探そう”と、ずっと意識しているわけではないのですが、独り言を話したり、くだらない考え事をしてしまう癖があって。そういうときに、自分で思いついたゴロのいい言葉をストックしています。他にも、外出したときに面白いなと思ったものや言葉はその都度メモ。ただ、整理がニガテなので、せっかく集めた言葉もぐちゃぐちゃ。ひとつひとつは宝石みたいなのに、どこに何があるのかわからなくなっちゃっています(笑)。探すのが大変ですが、稀にそこからパワーワードが生まれたりします」
新社会人は、入社してからもうすぐ5か月。酒村が感じたような“理想と現実”のギャップに悩む社会人も少なくない。
「会社を辞める決断をしたとき、人生の終わりみたいな気分になりました。これまで沢山勉強してきて、就活も頑張って、やっとゴールにたどり着けたと思っていたから。環境を変える決断をするときって、大きな不安が出てくると思いますが、未来の自分は意外と引きずらない。もし今いる場所が辛かったら、勇気を出して辞めていいし、もう少し頑張ってみようかなと思っている人は、つらいときは、ちょっといいアイスを食べたり、美味しい焼肉を食べちゃったりとか、お酒を飲んだりして、自分をたくさん甘やかしてあげてください。そして、どんな決断をしたとしても、自分が取った選択肢を尊重してあげてほしいなと思います」