目次
Page 1
ー 便利な生活環境が認知症を引き起こす
Page 2
ー 平熱の低下で免疫力も下がる
Page 3
ー 指先の血流改善が全身を整える
Page 4
ー 血めぐりに大きく影響!? “ゆがみ爪”にご注意を ー 指もみストレッチ

 

 日本中で気温35度以上の猛暑日が続いた今年の夏、エアコンが効いた涼しい部屋で氷を入れた冷た~い飲み物をゴクゴク……なんてこと、やってはいないだろうか?

 こうした生活を続けていると血のめぐりが悪くなり、やがて心身の不調につながるという。

便利な生活環境が認知症を引き起こす

「血のめぐりと冷えは深く関係していますから、冷たいものを食べたり、飲んだりはほどほどに。女性は生理不順、さらに更年期からはホルモンバランスの乱れで血のめぐりが悪くなる。身体の冷えを甘く見てはいけません」

 とは、冷え治療の第一人者、川嶋朗先生。人生100年時代、病気をせずに健康で豊かな老後を送るためには“血めぐり”への意識が大事だという。

 血液は神経細胞や脳へ酸素や栄養を供給し、老廃物を回収している。

「血のめぐりが悪いと、細胞の新陳代謝がスムーズにいかなくなり、免疫機能も下がる。免疫が働かなくなると、あらゆる病気や不調をまねき、さらには自律神経も乱れていきます」(川嶋先生、以下同)

 心身に悪影響をもたらすだけでなく、脳への影響も甚大だ。

「脳は身体の中でも大量に血液を必要とする器官です。京都大学が『脳の血流低下が認知機能障害を引き起こす』という論文を発表しましたが、脳の血めぐりが滞ることで、脳内に炎症を起こし認知機能障害を引き起こすことがわかったのです」

 認知症もまた、血めぐりや冷えと深い関係があるのだ。

「頻繁な通院や薬が必要な身体にならないためにも、病気になる前、未病の段階で体質をしっかり改善することが大切です」

 薬は症状を改善させ、その場をしのぐことができても、効くものほど依存度も高いと話す川嶋先生。日頃から“血流力”を上げ、自分の身体の質を上げることが重要だ。

血のめぐりが悪くなると起こる病気
血のめぐりが悪くなると起こる病気