何げない症状ががんのサイン
がんがやっかいなのは、ごく早期には目立った症状がない点だ。
強い痛みや腫れがあれば気づきやすいのだが、ちょっと体調を崩したときの症状や、よくある病気の症状と似ていることが多いので、がんと気づかないうちに進行してしまうのだ。
例えば、口内炎。疲れなどで誰にでも出やすいが、なかなか治らない口内炎は実は口の中にできるがん、口腔がんのサインかもしれない。
「タレントの堀ちえみさんは2019年、ステージ4の舌がんであることを公表しましたが、報道によると、舌がんと診断されるかなり前から舌の裏側に口内炎ができていたそうです。
ただ、普通の口内炎として医療機関で治療を受けていたとのこと。結果的に見落としてしまったということでしょう」
口内炎に注意したいところだが、ちょっとした口内炎でいちいち口腔外科などの専門病院に行くのも面倒。何か目安のようなものはないのか。
「“2週間”がポイントです。私たちの身体には細胞や組織を修復するシステムが備わっているので、痛みや腫れがあっても徐々によくなっていきますが、がんによる症状は軽くなることは少ないです。そのため、口内炎や原因不明の痛みといった症状が2週間以上続く場合は要注意です」
主ながんのサインをまとめた。気になる症状がないか、もしあるならどのくらいの期間、続いているのか確認したい。
その症状、がんのサインかも!!
・原因のわからないせきが2週間以上続く
・痰や血痰が出る
・息切れしやすくなった
→肺がんのサインかも!
・口内炎や口の中のできものが2週間以上治らない
・口の中にかたいしこりができた
・あごの下から首にかけてしこりがある
→口腔がんのサインかも!
・お腹や腰、背中に痛みがある
・食欲不振や腹部膨満感、吐き気がする
・血糖値が急に悪化した
→膵臓がんのサインかも!
・ものを飲み込んだときに胸がつかえたり、しみる感じがする
・胸や背中に痛みがある
・体重が減った
→食道がんのサインかも!
・便に血が混じったり、下血がある
・便が細くなった
・下痢や便秘を繰り返す
→大腸がんのサインかも!
・腹痛やお腹のしこりがある
・白目の部分や皮膚が黄色くなる
・お腹の内部に水がたまる(腹水)
→肝臓がんのサインかも!