『早発閉経』は100人に1人いる
「最初は生理不順もストレスのせいだろうと思っていました。婦人科にも通い、ピルを処方されています。けれど2年ほどたったころホットフラッシュが出るようになって、セカンドオピニオンを受け、そこで初めて『早発閉経』だと告げられました。
その後、不妊治療もしていますが、最終的に諦めています。もっと早くわかっていれば、できる手立てもあったのだけれど……」
大半の女性は20代の自分が閉経を迎えるなど考えもしないだろう。だが千種の経験した『早発閉経』は100人に1人いるとされていて、劇中、はるかが聞かされた診断はさらに多いといわれているという。
「決して人ごとじゃないんだ、ということを若い方に知ってほしい」
と千種が言うとおり、想像以上に身近な問題だ。映画製作にあたり、8月からクラウドファンディングをスタート。滑り出しは順調で、公開は'25年春以降を目指す。
「生理が重い、不順など、何かしら不調を抱えている人は多いはず。若い女性にとって婦人科というのはハードルが高くはあるけれど、そこで病気を放置していると将来の選択肢が狭まってしまうこともあります。
不調の解決の糸口を見つけたり、この先、子どもをどうするかなど、未来を選ぶために若いうちに自分でできることがあるということを伝えたい。映画を見てもらうことで、ちょっとでもみなさんが持てる選択肢が増えたらいいなと思います」
映画へのクラウドファンディングはhttps://camp-fire.jp/projects/693334 10月14日まで
取材・文/小野寺悦子 衣装提供/Dessin