「正直なところ、年齢への強い意識や、こだわりというものがないんです。もちろん、自分なりに年相応に無理をせず、しっかり、ゆっくりと物事と向き合って過ごしていきたいという思いはありますが」
昨年12月19日に50歳の誕生日を迎えた反町隆史。50代になって初の作品が、主演する木曜ドラマ『グレイトギフト』。『ラストマン-全盲の捜査官-』『マイファミリー』『TOKYO MER~走る緊急救命室~』など、数々のヒット作の脚本を手がけてきた黒岩勉による完全オリジナル作品だ。
7月にデビュー30周年の反町隆史
「今の僕にいただけた重厚な内容のドラマですから、見てくださる方をがっかりさせないよう、しっかりと責任を持って演じたいと思っています」
ドラマの舞台は大学病院。反町が演じるうだつの上がらない病理医・藤巻達臣は、ある患者の不審死から未知の殺人球菌“ギフト”を発見する。
重い心臓病で入院する妻に手術を受けさせるためにと彼が培養した“ギフト”が、病院内の権力争いに使われてしまい……。医師、権力者、警察組織と“ギフト”をめぐる陰謀の渦に巻き込まれていく。
「“こんなふうになっちゃうの!?”というのが最初に台本を読んだときの感想でした。単なる医療ドラマではない、サバイバル医療ミステリー。ミステリアスな部分が見ている人を飽きさせないのだと思いますね。
福山(雅治)さんが演じられた『ラストマン-全盲の捜査官-』もそうでしたが、伏線ひとつひとつを丁寧に回収していくところが本当に素晴らしい。最後はどうなるのか、まだ僕も知らされていないので楽しみです」
同僚からは変わり者扱いされ、家庭もうまくいっていない藤巻は、これまで演じたことのない役柄。
「僕自身にはない部分を多く持つキャラクターなので、役を自分に引き寄せるのではなく、自分から藤巻に向かっていかなくてはいけない。自分とかけ離れた役柄を演じるというのは、俳優の醍醐味だったりするのかもしれません。
藤巻は寡黙というのがベースにあって、人の目を見て話すタイプではない。そして、自分からの発信がないという部分は、僕にはないところですね」