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ー 3児の母・上戸彩の役との向き合い方
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ー 人の心や社会を動かせる作品に向き合いたい

「配信作品はいつか出演してみたいと思っていましたので。今回、ドラマ&映画という『沈黙の艦隊』の壮大なプロジェクトに参加できて光栄です」

 日米政府が極秘裏に造った原子力潜水艦“シーバット”。しかし艦長・海江田四郎(大沢たかお)は核ミサイルを積載して乗員76名を率いて反乱逃亡、独立国“やまと”を宣言する。追撃を決めた米国政府、同盟締結のために日本へ向かう海江田、日本政府が出す答えとは……? 

3児の母・上戸彩の役との向き合い方

上戸彩(38)撮影/渡邉智裕
上戸彩(38)撮影/渡邉智裕

 2月9日からプライム・ビデオで世界配信が始まったのは、昨秋公開された映画に未公開シーンを盛り込み、それに続く物語も描いたドラマ。上戸彩は、日本政府の対応を訝しむ報道ニュースキャスター・市谷裕美を演じている。

「私は3児の母なので、自分の役との向き合い方やメンタル、生活リズムが一致しないとお引き受けがなかなか難しくて。今回“お母さんの役者さんが働きやすい現場づくりを”と言っていただいたことはうれしかったです。市谷裕美は自分の職をまっとうする、芯が強くてブレない女性です」

かわぐちかいじによる原作は約30年前に描かれたものだが、

「今の時代に合った作品になっていると思います。仲間との絆、信念を持った生き方。戦争や世界平和もしっかりとテーマとして描いています。日本の立ち位置がシビアに問われる物語です。映画ではわからなかった海江田の真意が、このドラマシリーズで明らかになっていきます」

 シーバットの核ミサイルと非核三原則。市谷は揺るぎない信念のもと、取材を進めていく。上戸に公私における信念を尋ねてみると、

「仕事に私情を持ち込まないことです。仕事でも、子どもより先に家を出ることはしたくない。それは譲れない部分です。親としては、人に迷惑をかけない人間にちゃんと育てたい。だから挨拶やお金の使い方には、厳しくしています。何でもかんでも与えることはありません」

 と、やや意外な答え。子どもに怒ることなど皆無なのかと思いきや、

「そう思われがちなんですが、ママ友からは“結構、厳しいんだね”と言われます(笑)」

 物語の終盤、真相にたどり着いた市谷はキャスターとして大きな決断をし、そして実行に移す。上戸が今までに下した大きな決断は?

「やはり結婚です。当時、みなさんが持たれていたイメージとはきっと違ったでしょうし。でも結婚が自分の成長につながって、仕事や役柄の種類が変わるきっかけになりました。あと、出産ですね。私生活でも大きく変わったなと思います」