出版後、ファン以外の人たちからも「子育ての参考になった」「いい本を出してくれてありがとう」など、たくさんの感想が届いたが、その一方で家族からの反応は今のところ、ほぼないんだとか。
「お金は勝手に湧いてはこない」ことをしっかり教える
「私の母は予約して買ってくれたんですけど、だからといって感想を言うわけでもなかったですね。父はパラパラと読んだあとで『ひろちゃん(母)の話はたくさん出てるのに、自分のことはあまり触れられてない』と言っていました(笑)」
肝心の子どもたちはというと、いまだに読んですらいないという。
「目立つことにあまり興味がないみたいなんですよね。自撮りもしないし、自分たちが出ているYouTubeも見ません。ひめちゃん(琉ちゃろくんの妹・まひめろさん)は、自分のイラストが出た動画のときだけコメントを読んでいるみたいですけど、ほかは全然です。2人とも今どきの子っぽくないんですよ」
ドライな一面もある琉ちゃろくんとまひめろさんだが、2人ともママのことが大好きだとか。思春期を迎えても、本音で向き合える親子関係構築の秘訣について、本書では『ちいめろ流子育て10か条』として紹介している。
『親子の信頼は上下関係ではなく愛ある人間関係から』、『人として大切なことは諦めずに伝える』など、意外にも(?)まじめな言葉が並ぶ。
「この10か条は普段から意識しているものもあれば、そうじゃないものもあります。人と話しているうちに『それって普通の人はあまりしていないですね』と教えてもらって、初めて気づくものもありました。
例えば『大好き&可愛いっていう愛情ワードは暮らしの一部』とか。わが家では大好きも可愛いも、普段の会話の中で、よく使う言葉です。でも思春期のお子さんを持つ家庭では、だんだん言えなくなっていくのかも。もっとガンガン使っていこうよということで、10か条に加えました」
『お金は勝手に湧いてはこないことをしっかり教える』のも、ちいめろさんが大事にしてきた子育てルール。
「本にも書いたんですけど、琉ちゃんがまだ小さいころ、GUCCIに連れていったら、飾られていたキャリーケースを気に入っちゃって、渋々買ったことがあったんです。子どもの買い物にしてはかなりのお値段。このときばかりは大反省しました。
それ以来、お金の大切さは事あるごとに説明しています。そもそもお金はどうやって手元に入ってくるのか、その金額を稼ぐためにはどれくらい働かないといけないのか。稼いだお金も、携帯代とか食費とかいろいろ支払ったら、すぐになくなっちゃうんだよ、みたいに具体的に伝えています」
子どもたちが遊びに出かける前後に、彼らのお財布の中身をチェックをするのもちいめろさんの習慣だという。
「わが家では友達に奢ったり、お金を貸したりするのは絶対NG。ちい自身、お金の貸し借りで友達とトラブルになったことがあるし、世の中ではお金絡みの事件もたくさん起きていますよね。そういうことを子どもたちには口酸っぱく教えています。そのかいあってか、2人ともお金に関してはしっかりルールを守ってくれています」