開幕から8試合ホームランなしから一転して3本塁打を含む長打量産、目下絶好調のロサンゼルス・ドジャースの大谷翔平。そんな大谷の“追い風”になりそうなニュースを『ニューヨーク・タイムズ』が報じた。
球団を解雇された水原一平元通訳のスポーツ違法賭博問題が、早期解決に向かう可能性を伝えたのだ。自身の銀行口座から450万ドル(約6億8000万円)もの大金がブックメーカーに送金された、最大の疑問点とされた「知らなかった」との大谷声明も、
《水原が大谷の銀行口座の設定を変更し、取引に関するアラームや確認の通知を受け取れないようにしていた》とする手口の“証拠”も入手しているとのことで、大谷は弁護士と共に捜査当局の事情聴取にも応じたようだ。
片やメジャーリーグ開幕戦の韓国・ソウルシリーズ以降、夫人と共に“行方不明”ともされていた水原氏の動向も明らかに。なんでも韓国から自宅があるカリフォルニア州に戻るも空港で警察に呼び止められ、何らかの事情を聞かれるも、逮捕や拘束はされなかった水原氏。
現在は元連邦検事で、敏腕弁護士のマイケル・フリードマン氏が代理人を務めているという。海外ニュースに精通する全国紙社会部記者の解説。
水原氏が罪を求めない場合
「匿名を条件とする“関係者”の証言から書かれたタイムズ紙の記事ですが、水原氏の送金“手口”が立証されたら、現地メディアでも“不可解”と疑われた大谷声明、そして被害者の立場がより明確になります。
つまり彼自身は違法賭博に関与していない、“無罪放免”と見做されるわけですが、カギを握るのが水原氏の今後の動向です。“迅速に罪を認めることで判決が寛大になる可能性がある”とのことで、当局は一件を機に違法賭博を一掃したい思惑もあるのでしょう」
逆に同氏が罪を認めず、争う姿勢を見せるとなれば長期化する場合もありそうだ。
「ドジャースファンは大谷の活躍を手放しで喜んでいますが、今なおネット上で“黒幕説”を嘯くアンチがいるのも事実。万一にも水原氏が“出頭”を拒むことがあれば、また疑惑の目が広がっていくかもしれません。
疑惑を完全払拭してプレーに集中してほしいところですが、横領や詐欺などの刑事事件も専門とするフリードマン氏を雇った水原氏がどう出るか。一筋縄ではいかない気もしますが……」(前出・記者)
始まったばかりの2024年シーズン、再び不調に陥ることがなければよいがーー。