旅行で気づいた!モノは少なくても大丈夫

 “スッキリした部屋=心地よい”を家族で自然と共有できていることが、今の部屋の維持につながっているとNozomiさんは話す。

モノが極端に少ないと“子どもがかわいそう”とか、モノトーンの部屋で“子どもの目が悪くなるのでは”といったコメントをSNSでいただくことがありますが、わが家の子どもたちは、いたって普通(笑)。

 そのとき遊びたいモノを自由に持ってきて、のびのびと遊ぶ姿を見ていると、子どもこそ何もない広々とした空間を楽しんでいるなと思っています。モノは少なくても子どものおもちゃはありますし、本当にごくありふれた家庭なんです」

自宅マンションの作り付けの収納は、ほとんどが空っぽ。収納家具は買わない 画像提供/Nozomiさん
自宅マンションの作り付けの収納は、ほとんどが空っぽ。収納家具は買わない 画像提供/Nozomiさん
【写真】Nozomiさんの“持たない暮らし”に近づける「捨て基準チェックリスト」

 では、無理することなく、整えられた部屋にしていくには、何から始めるべきか。Nozomiさんいわく「衣替えや引っ越しのほか、これからの旅行シーズンもモノを見直すチャンス」だとか。

「実は、私がミニマリズムに目覚めたきっかけの1つは旅行でした。独身時代は、必要な最低限のモノをバックパック1つに詰めて、海外旅行へ行くのが趣味だったんです。

 足りなくなったら現地で新しい洋服を買えばよいという感覚で、着古したTシャツ1枚だけで出発したことも。そうしているうちに、旅行中、たったこれだけのモノで過ごせるのだから、日常も同じようにいけるんじゃないかなと思うようになりました」

 旅行やお出かけでいつも大荷物になってしまう人は、一度、思い切って荷物を最小限にしてみるのがよい。

「究極は財布とスマホ、海外ならパスポートさえあれば大丈夫。“なんとかなる”を体感できれば、モノを手放す不安が減ると思います

 と後押しする。

 次に、実際に自宅のモノを減らすときは、“執着のないもの”から手をつけること。

「書類など、要・不要の明確なものは比較的取捨選択がしやすいですが、そうではないものは、関心の薄いものから始めると手放しやすいです。例えば私のように着るものにこだわらない人は、洋服から整理していくのもよいですね