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ー マツコ・デラックスらを見出した敏腕P

 

 4月26日、東京メトロポリタンテレビジョン株式会社(以下、東京MX)が、不適正な経理処理によって常務取締役が辞任することを発表した。

マツコ・デラックスらを見出した敏腕P

2015年から2023年にわたって、取引先との飲食の領収書を取引業者に渡して“VTR製作費”として虚偽の請求をさせて、接待交際費を捻出していたことが発覚したそうです。その金額は、累計でおよそ3500万円にもおよぶといいます。ただ、業務と無関係とは言えないものだったため、横領や背任には当たらないと判断しています」(全国紙社会部記者)

 不正を行っていた常務取締役は辞任届を提出しており、業務の整理を終え次第、退任するという。また、交際費ルールの不備にも問題があったとしており、善管注意義務を果たし得なかったとして、代表取締役会長らほかの常勤取締役も報酬の自主返納を行うことに。

 他社も巻き込んだ巨額の不正だが、どんな人物が行っていたのか。

辞任する常務取締役は、1995年に入社して営業部などを経て制作部でプロデューサーとして勤務していたA氏だと言われています」(テレビ局関係者、以下同)

 東京MXが放送している『バラいろダンディ』など、多くの人気番組を担当しており、

「『5時に夢中!』の企画を立案し、番組を立ち上げたのもA氏です。個性的なコメンテーターを数多く起用して、マツコ・デラックスさんらを見出した人物として、自身もプロデューサーとしてメディアに登場する機会も何度かありました。『5時に夢中!』が始まったばかりのころは、自腹で六本木や西麻布を飲み歩いて人脈づくりをしたんだとか。そのために、200万円もの貯金を切り崩していたそうです」

マツコ・デラックス
マツコ・デラックス

 A氏は、人脈作りに自腹を切った理由について、

《MXは都の出資を受けたTV局です。「番組作りのために酒代を経費にしてくれ」なんて認めてくれません》(『週プレNEWS』2017年1月17日付)

 と、明かしていた。

こうした考えがあったため、接待交際費を経費として正規に請求するのは憚られたのかもしれませんね」(前出・テレビ局関係者)

 東京MXに、辞任する常務がA氏なのか問い合わせると、

当該常務取締役の名前につきましては公表しておりません

 とのことだった。これからは真っ当なやり方で“夢中”になれる番組を作ってほしい。