老後にいくら必要かライフプランから考える
そろそろ自分の老後が視野に入ってくる50歳からでも、十分お金を増やすことはできる、と立川さん。
「日本には定年制度がありますが、気力体力があるうちはできるだけ働き続けることで資産は確実に増やせます。仕事にやりがいを求めるなら、今のうちから再就職の準備をしておくといいですね」
ただ、貯蓄に力を入れる前にどういった老後を過ごしたいのか、ライフプランを立てることが先決だ。
「実はストレスがある人はお金が貯まりにくいんです。老後に対する漠然とした不安は大きなストレスになるので、これからの暮らし方を具体的にイメージすることが大切。そのときは、人と比べないこと。そこから必要な老後資金を計算してみて」
働いて収入を得るのと並行して、これからはお金を効率的に増やすことも考えたい。
「新NISAも始まり、資産を増やす手段として投資が以前よりグッと身近になっています。とはいえ、投資にはリスクがあるため、前提として家族の生活費の約半年分の預貯金は最低限確保しておくこと。その上で投資を考えるといいでしょう」
投資は長期で行ったほうが利益が出やすい。50歳なら老後と呼ぶ時期まで20年と考え、長期で積み立て投資をするのが正解だ。
「まずはおおまかな数字を把握して、その目標額を達成するには月いくら貯めるか、逆算してみてください」
例えば20年後に1千万円貯めたい場合、貯金だけで貯めるには月4万2千円必要となる。しかし、年率6%のリターンが見込める投資先であれば、積立額は月2万2千円でいい。
つまり、投資することで今使えるお金が月2万円も増えるので、生活を無理に切り詰める必要はなくなる。
「老後資金はその人のライフスタイルによって変わります。自分に必要な額を把握し、そこに向かって許容できる範囲で投資することにすれば、節約ばかりに頭を悩ませなくてもよくなります」
今日から1つずつお金の勉強を始め、不安のない老後への第一歩を踏み出そう!