美智子さまの口出しは考えられない
「美智子さまが皇位継承の議論について口出しされるなんて考えられません」
そう語るのは日系ブラジル人で、上皇ご夫妻と40年以上の親交がある二宮正人さん。
「'78年、当時皇太子ご夫妻だった上皇ご夫妻がブラジルを訪問された際、通訳を務めさせていただきました。それ以降、私の訪日のたびにお住まいへお招きいただき、日系ブラジル人の方々の動向についてご質問いただいています。
過去40数年の間に何度もお目にかかっていますが、いろいろとご質問くださる美智子さまのお言葉の端々には常に思いやりが感じられました。深くお考えになって、発言をされる方だからこそ、皇位継承について口出しをされるようなことはないと思います」
ご友人に語られたご家族との思い出
また、美智子さまと50年来のご友人である、絵本作家の末盛千枝子さんも、今回の報道に憤りを示す。
「東日本大震災に遭った際、“こんなことがここで起こっているのに、なにもせずにはいられない”と思い、絵本プロジェクトを岩手で立ち上げたんです。すると美智子さまはすぐに本を送ってくださって……。さらに、“みなさんの心が落ち着いたころには、こういう本を送りますね”という配慮までいただいて、毎月のように本を送ってくださいました。10年の活動期間中は、ずっと本を送り続けてくださったんです。それほど気配りを絶やさない方です」
美智子さまの皇位継承へのお声がけの真偽は断定できないものの、皇室制度に詳しい静岡福祉大学の小田部雄次名誉教授は「皇位継承の議題が進むことを美智子さまも望まれているのでは」と語る。
「美智子さまは、令和以降の皇位継承の安定を願っておられると推察します。まずは、悠仁親王への皇位継承と、その後の皇位の安定した継続を望まれておられるでしょう。
とはいえ近年、悠仁親王が即位された後の男系男子継承の心もとなさが指摘されています。その対応策として、女性天皇や女系天皇の道もありうるとお考えになられていてもおかしくありません」