“小麦”を取り除くと体調がどんどん良くなる

 すべての小麦食品を排除した食生活は現実的ではないが、「ゆるグルテンフリー」生活ならハードルも低い。

「まずは『大きな小麦』をとらないようにすること。具体的には、パンや麺類などのグルテン含有量が多い主食をご飯や米粉食品、グルテンフリーの製品に置き換えてみてください」

 ただし、グルテンフリーの製品でも、添加物が多いものは避けて。購入前に必ず、食品成分を確認しよう。

「最初は1週間、平日だけでも主食から“小麦”を減らすことを始め、3週間を目標に続けてみて。慣れてきたらカレーやシチュー、餃子、洋菓子などもとらないか、小麦が使われていないものにかえられるとベストです。調味料に含まれる小麦を取り除くのは難しいので、今までどおりで大丈夫」

総務省の家計調査でも、2013年を境にパンの消費額が米を上回るように。特に高齢者の世帯でパンの購入額が増えている ※写真はイメージです
総務省の家計調査でも、2013年を境にパンの消費額が米を上回るように。特に高齢者の世帯でパンの購入額が増えている ※写真はイメージです
【写真】「お店のようなクオリティー」大谷翔平の妻・真美子さんが手作りした“グルテンフリー”ケーキ

 3週間続けられると習慣になりやすく、“脱小麦”の良さも感じられるようになり、「ゆるグルテンフリー」を続けやすくなるそう。

 とはいえ、時短のため朝食をパンにしている人も多い。また、パンやパスタ好きの人も多いので、我慢するのがつらいときの対処法とは?

「好きなものを無理やり我慢する必要はありません。我慢をしてストレスがたまった結果、小麦生活に戻ってしまっては意味がないのです。そこで、おすすめは代用食材を活用すること。

 パンであれば米粉や大豆粉を使って作られたグルテンフリーパンをチョイス。今はいろいろな市販品が増えているので手軽に取り入れられると思います」

 麺類が好きならグルテンフリーのパスタやフォーを試してみるとよい。

今は取り扱っているスーパーやネットショップが増えているので、手に取りやすいと思います。また、ふるさと納税の返礼品にも米粉製品やグルテンフリーの製品が増えているので、チェックしてみてもいいかも。

 ちなみに、わが家では唐揚げ粉は片栗粉や米粉で代用。ラーメンは米粉の麺で。スイーツが食べたくなると、和菓子にするか、米粉を使って手作りケーキを楽しむようにしています」

 もともと米食だった日本人は、グルテンの耐性がない人も多く、さまざまな疾患や不快な症状のもとになっているともいわれる。原因不明の不調が続くなら、この機会に「ゆるグルテンフリー」に挑戦してみてはいかがだろう。