家計を守る基本的な3つの方法を着実に
今秋にかけて“円安値上げ”の割合がさらに高まる局面も予想される。家庭でできる対応策はあるのか。
「家計を改善する手立てとしては、1)節約する、2)収入を増やす、3)今あるお金を運用する、この3つがあります。これらを組み合わせて、円安やインフレの影響を最小限に抑えましょう」
と、前出の有田さん。
テク1:節約する
円安対策としてSNSで聞かれるのは、〈値段が安いときにカップ麺など日持ちするものを買いだめ〉〈豚こま肉やもやしなどコスパのいい食材を選ぶ〉〈こまめに電気を消したり、続けて入浴してガス代を浮かせたり。地道に光熱費を削減〉といった声。
「家計の現状を確認して支出を減らすことは大切ですが、一般的な節約には努力や我慢がつきもの。そこで私がおすすめしているのが、毎月、決まった額を支払う住居費や保険料、通信費など固定費の見直し。ストレスなく節約ができる上に、大きな節約効果が見込めます」(有田さん)
例えば住宅ローンなら、借りた時期によって適用される金利が異なる。
「ローンの返済予定表を出して、今、何%の金利で返済しているのかをまず確認。現在の金利のほうが低い場合、融資手数料など借り換えにかかる諸費用を考慮しても、借り換えたほうが得になる可能性があります。
変動金利なら0.2%台で借りられるローンもあり、金利の優遇幅が大きくなれば、万単位で年間の返済額を減らせるかもしれません」(有田さん)
同様に、保険も契約内容を確認。特約を外したり保障金額や保険期間を見直したりすることで、保険料が減額できるケースがある。一方、通信費でチェックしたいのは、スマートフォンの料金プラン。
現在、携帯大手3社より安い価格で通信できるサービスが普及。月額料金はデータ使用料によって変わるが、スマホで動画視聴する習慣がないなど少ないデータ量でいい場合、月額料金が1000円以下になるケースも。