「実は、今回の裁判の焦点となる性被害疑惑を『文春』に告発したXさんが、周囲に“自分は告発するつもりはなかった”と、必死に説明しているそうなんです。Xさんというのが、同じく松本さんからの性被害疑惑を告発した女性の1人と友人関係で、今回の告発は“その友人が強引に話を進めたもの”だというのです。自身が“松本人志を告発した女性”という目で見られていることに困惑しているとも主張しています。
確かに松本さんとの飲み会には参加したが、“自分は被害を受けたという認識ではない、あらぬ誤解から所属事務所や仕事関係者に迷惑がかかってしまう”ことを懸念しているそう」(Xさんの知人)
つまり、告発したはずの女性が「被害を受けた認識がなかった」という可能性も浮上したというわけだ。
仮に、今回の裁判において重要な証言者となるであろうA子さんやB子さんが「自分は性被害を受けていない」と主張を翻した場合、裁判にどのような影響を与えるのか。
“性的強要の有無”を証言できる3人
レイ法律事務所の河西邦剛弁護士に話を聞いた。
「影響はかなり大きいと思います。今回の裁判は、A子さんとB子さんへの性的強要の疑惑を掲載した、文春の第1弾の記事が訴訟の対象です。松本さんは飲み会に参加したことは認めているようですが“無理に性的関係を求めてはいない”と主張している。つまり、争点は“性的強要があったのか”についてです。
そして、この争点について証言できるのは3人しかいません。飲み会が開かれた高級ホテルのスイートルームには複数人がいたそうですが、A子さんとB子さんは、それぞれ別日にスイートルームの寝室で“松本さんと2人きりになった際に性被害を受けた”と記事内で主張していますが、性的強要があったのかどうかは、寝室にいた3人しか証言できません」