元気でボケ知らずの100歳を目指す

 先日、政府の会議にて高齢者の健康寿命が延びていることを背景に、高齢者の定義を5歳引き上げる議論を進めるといった報道があった。現在、高齢者は65歳以上とされるのを70歳とすることが検討されているのだ。

 ここにきて重要なのは健康を維持することと、さらに“ボケない”が重要だと永山さんは語る。

「長く生きていくためにはお金も必要です。そのために、これからの高齢者に必要なのは働くための体力、そして知力。何歳になってもボケずに“稼ぐ力”を身につければ、いきいき過ごせるはずです」

 いったい何歳まで働かなければならないのか、といったため息も出るが、しかし働いて社会に必要とされることこそ、老化の防止にもつながるのだ。

 そんな、年齢にとらわれずに働き続けるロールモデルでもある永山さんが、日々積極的にとる「ブレインフード」がある。卵、魚、大豆、にんにくだ。先ほどの「胡豆魚梅参茶」が長寿だとすれば、これはボケないための頭脳といっていいだろう。

「卵は毎日2個べています。卵の黄身に多いレシチンは、血管にこびりついたコレステロールや脂質などを排除して、血液の流れをサラサラにし、動脈硬化を予防する働きがあるといわれています。さらに、記憶力を良くして物忘れを防ぎ、認知症の予防効果も期待できるスーパーフードですから」

 脳の若さを保つためにサバやイワシなど青背の魚もべること。

「年をとるにつれて、脳の中のDHAが減ってしまうが、青魚をべれば脳の機能低下だけでなくボケの予防に役立つといわれています」

 トロの刺身なら3切れ、焼き魚ならサンマ1尾、ブリなら切り身1切れ、サバなら半身のその半分で1日の必要量がとれるそう。

「サンマは今や高級魚ですからね。僕は缶詰を利用しています。サバ缶なら骨までべられるし、手間もかからないでしょう」

 そして大豆。中でも納豆は365日べ続けていると永山さんは言う。

よく、気が若い人は見た目も若いといいますが、この気とは、“気持ち=脳の働き”とも言い換えられるんです。脳の若さを保てばボケも未然に阻止できるし、見た目の老化までストップすることが可能になります。

『納豆う人、色白美人』ということわざもあるんですよ。べる女性ホルモンといわれるイソフラボンが含まれているからでしょうか。シニア女性たちには、おすすめですよ」

 納豆の糸が銀色になるくらいねばねばにすると、ナットウキナーゼという酵素が血流を促進してくれるので、最低40回はかき混ぜる。その際、永山さんは酢をほんのひとたらしするそう。すると、ネバネバフワフワの納豆となる。