若く!美しく!が長生きにつながる

「それからね、これですよ」と取り出したのが、みそ。それもただのみそではなくて、免疫力アップ、血流改善効果もあるにんにく入りの手作り「にんにくみそ」だ。

 にんにくの皮をむいて細かく刻み、砂糖一つまみと一緒にみそに漬け込み冷蔵庫で保存し、1週間くらいでべきる。永山さんは一日に小さじ2杯ほどべるそうで、脳にも良いが、夏のスタミナにもなる。

「ご飯のお供にしたり、スパゲティや焼きうどんに混ぜてもうまいんですよ」

 そしてランチにはワインも楽しんでいる。

「赤ワインには抗酸化作用のあるポリフェノールが豊富。ボケ防止の健康長寿にワインはぴったりです」

永山さんお手製の「にんにくみそ」。ひと口食べれば身体が温かくなり、血流改善を実感する
永山さんお手製の「にんにくみそ」。ひと口食べれば身体が温かくなり、血流改善を実感する
【写真】92歳「食の研究家」永山さんが実践する“長生き献立”

 脳の機能を維持し、さらに、いつまでも若く美しくいたいという欲も出てくる。

「その欲もぜひ追求してください(笑)。平安時代を代表する美女に小野小町がいますが、生まれ故郷の秋田で、なんと90歳近くまで生きたとの伝説が残っています」

 絶世の美人ゆえに、美貌の衰えを何よりも恐れた小町は、とにかく美容を追求した。コラーゲン含有量の多い肉や魚介類を好んでべていたそうだ。

「コラーゲンはカレイやタイ、ウナギに多く、肌のみずみずしさを維持するのに役立ちます。さらに吸収率を高めるために、ビタミンCが必要なのですが、ユズやモモなどをべていたようです」

 肌老化をい止めるといわれる抗酸化作用の高い材もしかり、肌のくすみ対策にとるビタミン類もしかり。美容を追究することはすなわち、健康や長生きにも通ずるというわけだ。

「頭脳長寿をとって、美しいアクティブシニアを目指しましょう」と永山さんは声を大にする。

「90歳でも100歳でも、元気に仕事をする人が増えてくる“総エイジレス時代”がやってくるわけですから、今まで以上に身体が資本です。それを支えるは、いいものをチョイスしなければ健康寿命も延びません。元気に長生きして、人生を楽しみたいものです」

 永山さんが言うとおり、人生100年の長寿社会がそこまで来ている。ということは、ぼんやり生きてはいられない。老後はとっても長いのだ。自分は何をしたいのか、何ができるのかが、問われる時代でもある。