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ー 《もれなくスケボーやってそうな名前》
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ー キラキラネームの歴史

 スケートボードのパリ五輪代表が決定した。直前まで代表の座を争った選手も含め、なぜかスケボー選手の名前は難しくて読めないものがいっぱいと話題だ。

《もれなくスケボーやってそうな名前》

 海龍(かいり)、心那(ここな)、凛音(りず)、夢海(ゆめか)、明夢(あいむ)、吟雲(ぎんう)、空良(そら)、雪聖(いぶき)、慧野巨(けやき)……字面だけ見ていると、なんだかいにしえの高僧たちの名前のようでもあるが─。

《選手の名前がルビないと読めない》 《スケボー選手、もれなくスケボーやってそうな名前なのすごいな》

 など、多くのネット民が“スケボー選手は難読ネームが多い”と認識しているようだ。

「中国では漢字は、基本的には一字に一音であるのに対して、わが国では、音読みでも呉音と漢音、唐宋音、慣用音などがあり、さらに訓読みもとなれば、漢字の意味によってどんな読みでも許される。そして、これが名前にも適用されるんです」

 こう教えてくれたのは、名前に関する著書を持つ作家の山口謡司先生だ。

「例えば“葵”を“メロン”と読ませて名前とするなどはその例です。もちろん、葵には果物のメロンの意味はまったくない。漢字をこのように好きに和訓することを、“暴走万葉仮名”、あるいは名前に限っていえば“キラキラネーム”というようです」(山口先生、以下同)

 よく例に挙げられる名前として光宙(ぴかちゅう)、姫星(きてぃ)などキャラの名前や、大熊猫(ぱんだ)、皇帝(しいざあ)、本気(まじ)、緑輝(さふぁいあ)など、そのキラキラ具合やバリエーションも多種多様!