目次
Page 1
ー 休むと決めないと休みがない
Page 2
ー 「書いて死にたい」という思いが強くあった
Page 3
ー ファンをガッカリさせたくないし自分もガッカリしたくない

 

『夢見る少女じゃいられない』で鮮烈なデビューを飾ってから29年。歌手活動の傍ら、45歳から大学へ。さらにこの春からは大学院へと進んで話題となっている相川さん。3人の子どもを育てる母親でもありまさに目が回るほど忙しい日々。なぜ今、寝る間も惜しんで学業に取り組むのか。将来を見据えた、相川流の人生の楽しみ方を伺った。

休むと決めないと休みがない

今が人生でいちばん忙しいかも。こんなに忙しくなると想定してなくて。この4月、5月はずいぶん苦しみました

 そう語る、歌手の相川七瀬さん。4年前に國學院大學へ進学し主席で卒業。そして今年4月からは、さらに大学院へ、学びの幅を広げている。

来年は修士論文も書かなきゃいけないし、デビュー30周年も迎える年。今年のうちにできることは全部終えたいと思って詰め込んでいます。おかげで刺激的な毎日です(笑)」(相川さん、以下同)

 新しいことに果敢にチャレンジし続ける相川さんだが、ようやくこの生活にも慣れてきて、最近はお弁当作りも始めたという。

大学院では食堂に行って食事をとる時間もないので、お弁当生活を始めたんです。それを見た子どもたちも“お弁当がいい”と言い出して。いまは家族のぶんも作っています。子どもたちも大きくなってきて、夜はそれぞれのタイミングで食べることが増えたんですよね。だから朝と昼に同じものを食べることが、大事な親子のコミュニケーションになっている気がします」

 さらに、学生になってからは、朝型にシフトして時間を有効活用しているそう。

朝起きたらまずお弁当を作って、ジムに行って運動して、家に帰ってごはん。勉強も夜より朝のほうが効率がいいので朝からやっています。夜だと間食したり、夜ふかしは肌のコンディションにもよくないし。睡眠は、6時間はキープしたいので夜は12時までには寝るようにして。ライブ中なんかは寝ないと喉の調子が悪いので、なんとか10時には寝る生活にしています

今年3月に國學院大學を卒業し、大学院へと進んだ相川さん。大学から仕事へ、さらに終わって大学に戻ることもあるというハードな毎日
今年3月に國學院大學を卒業し、大学院へと進んだ相川さん。大学から仕事へ、さらに終わって大学に戻ることもあるというハードな毎日

 歌手活動はもちろん、学業、さらにフィールドワークで全国各地の祭りや神事に参加することもある。息抜きの時間はあるのだろうか。

「いや~、日々疲れてるんですけど(笑)、休むって決めないと休みがないんです。大学院、仕事、子どもとの時間、どれも疎かにはできない。だから、自分の時間がないのは感じていて、ひとりでボーッとしたいなぁとか、南の島へ行きたいなぁとかは思いますよ。大人になってから、南の島へ行きたいなんて思ったことがなかったので、“私、重症だな、病んでるんだなー”みたいな(笑)」

 そんな相川さんの癒しの時間は本を読むこと。

本が好きだから邪魔されずに読みたいんです。ツアーで地方に行ってひとりで泊まれるときは、子どもに話しかけられることもないし没頭できるので、それがささやかな幸せです(笑)

 特に物語が好きで小説をよく読むという相川さん。読後は感想をブログにあげるのも楽しみだという。

読んで自分がどう感じたかを書くのが好きなんですね。それに、すごくいい本だったけど、どんな内容だったっけ? って思い出せない時に自分のアーカイブから引っ張ってこれるのも便利です