目次
Page 1
ー 「役はいつも二の次」
Page 2
ー 「常に水のようにいたい」
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ー 【呼ばれたら行く俳優】でいたい

「こんなにたくさんの歴史上の人物がスクリーンに登場するんです!きっと、とんでもない映画になってるんじゃないかな!」

 とは、7月26日に公開された映画『もしも徳川家康が総理大臣になったら』で豊臣秀吉を演じている竹中直人

 舞台は'20年の日本。コロナウィルスによって首相官邸でクラスターが発生し、総理大臣は急死。大混乱の中、政府はAI・ホログラムによって歴史上の偉人たちを復活させて組閣。総理大臣に徳川家康(野村萬斎)、官房長官に坂本龍馬(赤楚衛二)、経済産業大臣に織田信長(GACKT)ら。秀吉は財務大臣。それぞれがそのカリスマ性をいかんなく発揮するが、この活躍の裏には黒い思惑が……。

「役はいつも二の次」

 竹中の秀吉役は今作で5度目。CMやコント番組も含めるともっとになるが、主演した大河ドラマ『秀吉』('96年)があまりにも有名。本作のオファーを受けたときには、

「武内英樹監督とはドラマ『のだめカンタービレ』('06年)で出会い、それ以降何度かご一緒していますが、最近はなかなかお声がかからなかった。“久しぶりに武内監督とお会いできる”が最初の思いでしたね」

 役柄を知る前に快諾したという。

「役はいつも二の次です。それに僕は、どんな作品でもスケジュールさえ合えばすべて受けます」

 大御所なのに? 思わずそう尋ねると、

「その感覚は自分の中に一切ないです。それは人が決めることだと思います。仕事は選ばないですね。再びの秀吉役でも、僕の過去の秀吉を見ていない人にとっては何でもないこと。演出家や脚本、共演者が違えば、また違う秀吉になります」