慰謝料請求をされてしまうケース

 後になって公認が無効になり、慰謝料請求をされてしまうというケースは少なからずあるそう。

「無理やり、あるいは嘘をつかれて認めさせられた場合や感情的になっていた場合は、慰謝料が請求できることがあります。公認不倫の判決は細かな事実によって結果が大きく変動します。裁判となる場合、過去にさかのぼって夫婦の言動の変化や浮気相手とのことをつまびらかにしなくてはならず、精神的にもつらいものとなるかもしれません」

 W不倫の場合、当人同士だけでなく、それぞれの配偶者から慰謝料を請求されるおそれもある。

不倫はたとえ公認であっても、お金のみならず社会的信用を失います。例えば親族や知人が偶然、不倫現場を目撃すれば、批判の目を向けられることは避けられません。会社に知られ処分を受けたり、周囲と疎遠になってしまったりすることも考えられます」

 公認でも非公認でも要は、「不倫不倫」。リスクとは無縁ではないことを理解すべきということだろう。

三松真由美さん

恋人・夫婦仲相談所所長。夫婦仲、恋仲に悩む会員と「結婚・再婚」を真剣に考えるコミュニティーを展開。レス、ED、女性性機能に詳しい。恋愛・夫婦仲コメンテーターとしても活躍しており、講演、メディア取材、連載多数。

籾山善臣さん

弁護士の籾山善臣さん
弁護士の籾山善臣さん

弁護士。中央大学卒、2016年に弁護士登録。誰でも気軽に相談のできる敷居の低い弁護士を目指し、現在リバティ・ベル法律事務所に所属。離婚・男女問題、不倫・浮気、レスに関する繊細な事例も多く扱う。

<取材・文/中西美紀>