キャンセル料は全額寄付をした
佐々木はほかにも不義理と捉えられかねない行動を取っていたという。
「2度目のオーダーを承った際、佐々木さんから“仲の良い友人とおそろいの指輪を作ってほしい”と相談を受けました。ピアスのデザイン画を渡した名古屋で指のサイズを測り、天然石などの材料を選定して提案、彼女の希望どおりの見積もりを取りました。受注数が上限に達したため、他のお客様のオーダーを締め切ったのに、金額を聞いた直後にキャンセルされたんです。その件でも、彼女に不信感が芽生えました。問題のピアスについても、デザイン画も手渡しているのに、今さら“オーダーしていない”なんてありえません」
宮澤氏はキャンセル料の返金も考えたというが、最終的に能登半島地震で被災した石川県『のとじま水族館』に66万円を全額寄付したそう。
「憤りの対象はもはや人ではなく、あらゆる物事の軽視や理不尽さに対してです。相手を気遣って動いている方々が負担、しわ寄せを受ける。必要のない疲弊を背負うことは何事においても理不尽です」
数々のボタンの掛け違いが最悪の結果をもたらした。