健康寿命を延ばすために歯のケアは必須だけど、自分に合うアイテムを探しにくいのが「歯みがき粉」。パッケージや成分表で、一般人が判断するのはむずかしい……。そこで週女世代にぴったりなおすすめアイテムを、歯科医師の浅賀勝寛先生が実際に試して教えてくれました。
歯周病や虫歯の予防など、さまざまな薬効で歯みがきの効果を高めてくれる歯みがき粉。けれど、種類が多く、選ぶのがむずかしい。そこで歯科医の浅賀勝寛先生に、中高年のお口トラブルに効く歯みがき粉の上手な選び方と、おすすめアイテムを聞いた。
中高年のお悩みはやっぱり歯周病
「自分に合った薬効の歯みがき粉を選ぶのが第一ですが、そのためには口の状態を正しく把握する必要が。中高年女性で相談が多いのは、女性ホルモンの減少や、歯茎の血行不良などで悪化する歯周病なので、思い当たる方は歯周病に特化した歯みがき粉を探しても。
ただ、口腔(こうくう)内のトラブルは自分では判別がむずかしい。定期的な歯科検診を受けてない人は、まず診断を受けたうえで選ぶのがベストです」(浅賀先生、以下同)
最近は、さまざまな悩みにアプローチできる複数の成分が入った多機能系の歯みがき粉が人気だというが……。
「成分数が多い分、一つひとつの濃度が薄まるため効果は下がります。いまは目立った問題はないけれど、今後のトラブルを予防したい人は多機能系を選んでも。選ぶ際は、薬効がしっかりある医療用成分が含まれていて、処方箋がなくても気軽に買える、医薬部外品がよいでしょう」
高価格帯の本気系ははたして何位?
価格帯も、数百円台から1000円を超える高価格帯のものまであるが、相応の効果は得られるのか。
「価格の高い商品はその分、成分濃度が高く、殺菌成分、炎症や出血を抑える成分、歯茎を健康にする成分など、症状に特化した成分が入っていると考えてよいです。
歯周病の場合、治療中ならこれらの成分が高濃度で含まれている、高い商品を選ぶのもあり。ですが治療済みの人は、低コスパの商品でも十分。無理せず購入できるものを選んで」
評価ポイント
・コスパ
販売価格から1g(1回の歯磨きで使用するグラム数の平均)あたりの金額を計算
・成分
歯周病の炎症・出血を防ぐ成分が高濃度で配合されているか、口腔乾燥、知覚過敏などを予防する効果があるかでジャッジ
・使い心地
最近お口の悩みが増えてきた、Aさん(40代女性)とBさん(50代女性)2人の中高年女性がモニター。味やテクスチャーなどの使用感を正直に答えてもらった