お笑いコンビ・タイムマシーン3号の山本浩司が『芸能人が本気で考えた!ドッキリGP』(フジテレビ系)のロケ中に肋骨を骨折していたことが判明。番組の安全管理の甘さに視聴者から疑問の声が寄せられている。
山本がハメられたドッキリは番組の恒例企画「秒でげろっくまくん」。目の前にある、可愛らしい巨大なクマのぬいぐるみ。だがそれに近づいたり抱き締めたりすると、クマの口から緑色のナゾの液体が噴射し、ターゲットをびしょ濡れにするというものだ。だがこの日、山本は液体を避けるため転倒、肋骨を損傷。医師から「左第七肋骨骨折」と診断されたという。
フジテレビは11月6日、この件について同番組の公式サイトで報告したうえで謝罪。「山本さんの1日も早い回復をお祈りすると共に、怪我の治療等に関しては誠意を持って対応してまいります。今後の番組制作上の安全対策に関しましては、より一層徹底してまいります」と再発防止を誓っていた。
《フジテレビはいい加減にしろよ!》
相次ぐ番組収録中の負傷事故。そのニュースに触れるたび、我々は安全対策には十分努めているのか、また事前シミュレーションは尽くされているのか、どうしても不信感を抱いてしまう。
SNSでは、不慮のケガを負った山本への心配の声とともに、番組制作者に向けて、こんな意見が漏れ出てしまった。
《フジテレビはいい加減にしろよ!》
《ドッキリかけられた人が怪我や骨折するの前もあったよね》
《怪我するドッキリはドッキリじゃなくて傷害罪なのでは》
などなど、純粋にバラエティを楽しみたい視聴者から不満が爆発してしまったのだ。確かに「フジテレビは収録中の事故が多いかもしれない」というのは、とあるベテラン放送作家。
「フジテレビは体を張るバラエティーが他局より比較的多い印象があります。例えば2003年、『とんねるずのみなさんのおかげでした』で、歌手の葛城ユキさんが大砲から飛び出すという企画で背中を強打し、胸椎を骨折する全治3か月の重傷を負いました。さらには2012年、同じく『みなさんのおかけでした』で、お笑いコンビ・ずんのやすさんがスキー場のロケで、ゲレンデを水上スキー用のゴムボートに乗って滑走しタイムを競うゲーム中に腰を強打。復帰まで半年を要したこともあるなど、数えきれない不祥事を起こしている」
もちろんこうした例はフジテレビだけではなく、他局にも見られるという。これはもはやテレビ界全般の問題でもあるのかもしれない。
「2012年、当時人気だったスギちゃんが『クイズプレゼンバラエティー Qさま!!』(テレビ朝日系)で、高さ10メートルの飛び込み台からプールに飛び込んだところ、胸椎を骨折し、全治3カ月の重傷を負いました。当時スポーツ紙には『飛んだ災難だぜぇ』と冗談めかした見出しが踊っていましたが、冗談では済まされない事故です。他にも2019年、佐野史郎さんが『ダウンタウンのガキの使いやあらへんで!』(日本テレビ系)の年末スペシャルで腰椎を骨折し、収録シーンがカットされた。
最近でも松本伊代さんが『オオカミ少年』(TBS系)で落とし穴に落ちて腰椎を圧迫骨折するなど枚挙にいとまがありません。もちろんこうした事故の中には本人の身体能力が関わっている面も否定できませんが、それを考慮してもなお、安全を尽くすことに際限はありません。実はこういうことがあると、アイディアを出す我々の士気もはっきりいって落ちます」(前出・放送作家)
番組の継続はもちろん、本人のタレント生命をも脅かしかねない収録中の負傷事故。まずは山本の復帰を願うばかりだ。