ステージ3Aの「浸潤性小葉がん」を公表した梅宮アンナさん。11月7日に右胸の全摘手術を受け、現在は自宅での療養とリハビリに取り組む。「手術した痕がもう痛くて痛くて……。手も上がりにくくなってメイクの時間もこれまでの2倍」など現況を率直に語ってくれた。
やっと手術できる喜びで手術室で涙
右胸の全摘手術を終え、無事退院した梅宮アンナさん。乳がんがわかってから何度も涙は流してきたが、手術直前に湧き上がってきたのは、喜びの涙だったという。
「オペ室の前に着いたら、涙が出てきたんです。うれしくてね。やっと、ここまでたどり着いたって。中に入ると手術台が思っていたより小さくてびっくりしたけど、上がって寝てみたら背中にヒーターがついていて、『あったかいなあ』ってほっこり。手術の準備中にも看護師さんに『いつも記事を読んでいます。標準治療の大切さも発信してくれて、私たちも勇気づけられていますよ』と耳元で伝えてくださって、また涙、涙でした」
手術の所要時間は3時間19分。術後の経過は順調で予定どおり1週間後に退院できた。
「病院では何人もの患者さんに『インスタ見てますよ』とか『私も乳がんで今日退院なんです』と、声をかけられました。そんな言葉を聞くと、私だけじゃない、発信してよかったなあと思えます」
自宅に戻って一段落かと思いきや、続く傷の痛みと、思うように動かせない右腕に、気持ちは複雑だった。
「退院して、『おめでとう!』と言われるのだけれど、抗がん剤治療や放射線治療を控えている私には、これからだという気持ちが強くて、周りと温度差がありました。そして何より、鎮痛剤を服用しても傷が痛いんですよ。経験者の方からは『痛くないから大丈夫』という話ばかり聞いていて。この話をすると『手術を怖がらせないためでしょ』と言う人もいますが、私は『自分がおかしいの? 弱虫なのかな?』と落ち込んでしまったんです」
実際には、アンナさんのインスタグラムやネット記事には、「私も痛かった」というコメントを寄せる体験者は多い。
「実は痛くてもガマンしている人もいっぱいいるんじゃないかな。私だって『痛い、痛い』とは言いたくないですよ。それに、私の言葉で手術を怖がってしまう人がいるかもしれない。でも、現実をオブラートに包むより、本当のところを知ってもらったほうがいいと思うんです。もちろん、あくまでも“私の場合”であって、たくさんあるケースのうちの一例なので」