目次
Page 1
ー 中高年はキレイよりかわいいを目指して
Page 2
ー 頬のツヤアップでマイナス10歳肌
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ー メイクは不幸顔から幸福顔を意識して
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ー 髪の清潔感がおば見えの分かれ道

 友人との久しぶりの食事や、親戚への挨拶など、年末年始は人と会う機会が増える。 きちんとメイクをして出かけようとしたときに、「なんだか化粧ノリが悪い」「塗れば塗るほど老け見えする……」となりがちなのが、50歳以降の大人世代、と美容ジャーナリストの天野佳代子さんは言う。

「年齢を重ねた自分に合ったスキンケアやメイクにアップデートできておらず、知らぬ間に自分を『老け見え』させてしまっているケースは多いです。いまの50代~60代が若いころに流行(はや)っていたのは厚塗りのファンデーションや、がっつり目を囲むアイメイク。

 化粧水のつけ方ひとつとっても、パンパンと叩き込んで肌を刺激するやり方が主流でした。そういう昭和のメイクやスキンケアが老け見えの原因をつくっています」

中高年はキレイよりかわいいを目指して

 天野さんは長年、美容雑誌の編集者として化粧品ブランドや多くのスタイリストと仕事をしてきた、いわば美のスペシャリスト。ところが、そんな天野さんでも、55歳のころに「年齢の壁」にぶつかった。

「ふとスマホで撮った写真を見返したときに、自分の顔が意地悪そうで不幸な感じの、おば顔になってることに気がつきました。そこから徹底的に、50歳以降の大人世代に合った見せ方を研究し、67歳になったいまでは、実年齢よりも若いと言ってもらえる機会が格段に増えました」(天野さん、以下同)

 たどり着いたのは、大人世代こそ「美人顔」ではなく、「かわいい顔」を目指すべきということ。

「実年齢よりも若く見せるためのポイントは、ふんわり丸くかわいらしい愛され顔を目指すこと。年齢を重ねるにつれ、顔のパーツは目が小さくなったり、シワなどが目立ち、暗い印象になります。

 そこにシャープに見せる美人風の濃い化粧をしてしまうと、暗さがより強調され疲れ切っている老けた顔つきになってしまうのです」