揉(も)め事は、住居の外でも起きる。ある日、マンション1階にある共用トイレの便器の中に、予備のトイレットペーパーが3個も投げ込まれるという奇妙な事件が発生した。

「いったい誰が、何の目的でこんなことをするのか、意味がわかりませんでした。とりあえず、再発防止のため、防犯カメラの位置を変えるなどして、対応しました」

防犯カメラがあっても堂々とルール違反

 後日、犯人はマンションの出入り業者の男であることがわかった。しかし、なぜトイレットペーパーを投げ込んだのか、理由はいまだに不明だという。

 竹中さんが住むマンションには、実に100台以上の防犯カメラが備えつけられている。犯罪の抑止力につながっている一方で、「効果がないケースもあるんです」と竹中さん。

「ゴミ捨てのルールを完全に無視している住人もいます。そういう人は、カメラがあろうとお構いなし。顔もばっちり写っているのに堂々と捨てていくので、ある意味すごいですよ」

 防犯カメラをものともしないのは、チラシのポスティング業者も同様。竹中さんのマンションでは、許可を得ていない業者が、チラシを大量に投函(とうかん)する事案がたびたび発生していた。

「カメラを確認すると、夜中にそっと忍び込んで投函しているんです。しかも、フルフェイスのヘルメットをかぶっているので、不審者でしかありません」

 住人からの要望もあり、竹中さんはチラシ業者にクレームを入れた。電話越しに担当者は平謝りだったというが……。

「後日、チラシを入れたことに対する謝罪のチラシが入っていました。これにはあきれましたね」