〇〇制限は9割がリバウンドする
メディアやSNSの情報を鵜呑(うの)みにして、「糖質は1日○グラム以下」「おやつは絶対食べない」といった“制限つきダイエット”にすぐ飛びつくのは、典型的なダイエットに失敗する人だという。
「制限つきダイエットは9割近く失敗します。理由は『してはいけない』というストレスから、コルチゾールやドーパミンなど、食欲を増進させるホルモンが多く分泌されるため。このホルモンのせいで過食してしまい、リバウンドしやすい体質になります」
ストレスを軽減し、ダイエットを長続きさせるコツは「適度に自分へのご褒美を与えること」だ。
「例えば週に1度ダイエット中に好きなものを自由に食べる日の“チートデー”を設け、ケーキなどの甘いものやラーメンなどの高カロリー食を食べてもいいことにすれば、ダイエットのモチベーションを無理なく維持できます」
また、福島県立医科大学の調査によれば、メタボリックシンドロームの因子を持つ40~79歳の人を対象に実施した実験で、落語鑑賞など笑いのプログラムを定期的に受けたグループのほうが、何もしなかったグループよりも、BMIの改善が見られたという結果があるという。
「つまり、やせるために好きなものを我慢して険しい表情でいるよりも、週に1度好きなものをおいしく食べて、笑顔で大らかな気持ちで取り組んだほうが成功しやすいといえるのです」
腹八部の食事で若返り効果も
朝食や夕食を抜いて、食事回数を減らせばやせられるというのも、よくあるダイエットの失敗例だそう。
「食事回数を減らすと一度の食事からより多くの栄養を吸収しようとするため太りやすくなります。1日3食は変えず、全体の食事量を必要な摂取カロリーの8割程度にとどめれば無理なくやせられます」
50~60代女性の場合、1日の消費カロリーは1900~2000キロカロリーなので、その8割の1600キロカロリーが摂取の目安となる。
「カロリーの計算は大変なので感覚的にお伝えすると、満腹になるまで食べるのではなく、腹八分にとどめるということです。このときもう少し食べたい気持ちを抑えて身体に軽いストレスをかけることで、体内にNADというアンチエイジング作用のある補酵素が増えることが、近年の研究で明らかになっています」
腹八分の食事を習慣にすれば、やせるだけでなく老化予防にも効果があるのだ。
ダイエットのために中高年以降が特に意識してとるべき栄養素は、タンパク質。
「タンパク質が不足すると、基礎代謝を上げてくれる筋肉量が減ってくるので、1食あたり20~30グラムを目安にとると、やせやすくなります」
ちなみに、卵1個(60グラム)に含まれるタンパク質は6.3グラム。細かい計算が面倒なら、豆腐や納豆などの小鉢を追加するなど、食事の品数を増やすことで、いつもよりも多くタンパク質を摂取して。