「悩んでしまうのは都合のいい幻想に振り回されてしまうからです」
「悩むことをやめれば悩みはなくなります」と私はよく言います。ところが、多くの人は「それができないから悩んでいるのです」と反論してきます。また、その悩みとともにわいてくるのが不安です。
しかし、その不安はあなたの心が作り出したもので、いわば妄想。例えば、何かで失敗した場合、その失敗もチャレンジ精神のほうを買われて評価される可能性だってあるでしょう。不安とは、現実に起きてもいないうちから悩んでいる状態のことなのです。
そして悩みとは、現実を受け入れない状態であり、さらには自分に都合のいい幻想を受け入れたいと思うから起こるのです。
悩み好きの人の悪い点は、受け入れたくない現実のほうをリアルにイメージして過度に怯え、実際に悪いことが起きてしまうと、それも受け入れず、「どうしてこうなったんだろう？」と言っては、さらなる幻想に浸ってしまうところです。
悩むのをやめると、常に目の前に起きた現実と向き合うことになります。幻想にとらわれず、善処のために行動する。たったこれだけで、私たちは悩みから解放されるのです。
