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 ドラマ界に“池井戸潤旋風”が巻き起こった2015年。『ようこそ、わが家へ』、『民王』、『花咲舞が黙ってない』が放送され、今期は『下町ロケット』(TBS系)が絶好調だ。

 ほかの作品が2話目で視聴率を落とす中、右肩上がりで視聴率を上げ続けているが、コラムニスト・今井舞さんも太鼓判を押す。

「NHK大河ドラマがショボショボの今、大人が見るドラマが全然ないんですよ。まさに大河のかわりというか、小さなお城の城主・阿部寛が、仲間とともに幕府の圧政を跳ね返して、めでたしめでたし、みたいな感じなんですよね」(今井さん)

 脚本はもちろん、配役も良いと語る。

「途中のハラハラドキドキも楽しめて、最後にスッキリ快感、話も練られていて、ちゃんと演技のできるおっさんたちもそろっている。悪徳弁護士役がピーターなんて反則だし、思わず見ちゃいますよ(笑い)」(今井さん)

 ヒットの要因はタイミングの良さもあったと指摘。

「ノーベル賞やラグビー日本代表の躍進という、コツコツやってきた人たちが大きな花を咲かせて話題のこの時期に一見、役に立たなそうなエンジン部品を地道に開発していたことが、ストーリーの軸になっているってのもタイミングがいいですよね」(今井さん)

 今後にも期待を寄せる。

「『半沢直樹』の“倍返し”みたいな決めゼリフがないので、小学生まで巻き込むような爆発的な高視聴率にはならないでしょうけど、これからもしっかり作って、新たな視聴者を取り込んでいくでしょうね」(今井さん)