タレントへの道も険しく…AVに出演することには、リスクしかない
そして、AVをタレントへの登龍門として考えている女性たちがいるのなら、その道は相当厳しいんじゃないかと思う。
8月15日に元AV女優・紅音ほたるさんが亡くなられましたが、以前、偶然ご飯屋さんでお見かけしたとき、声をかけさせてもらいました。そのとき私が連載を持っていたこともあって、その場で対談を申し込んだら、快く引き受けてくださって。
それで色々とお話をしたんだけど、本当に自分の職業に誇りを持っていらっしゃった。亡くなる直前のツイートからも、AVで働くことには意義を感じ納得していたものの、ポールダンスやDJには最後まで納得していなかったという想いが伝わってきますけど、元々彼女はAVで名前が売れたならば、テレビでタレントとして活躍する姿を、大好きだったおばあちゃんに見てもらいたかったんだよね。
だけど実際には、単体であれだけ活躍されていた彼女でさえ、テレビで見かけるという機会は少なかった。
彼女のヘアメイクさんも、死後2週間ほどたち、やっとその死が報道されたことで、“ようやく日の目を見た”とおっしゃっていたけど、それだけAVから芸能人に転向して活躍する道は険しいということだよね。
もはや、今の日本でAVに出演することには、リスクしかないと思う。相当な覚悟や誇りを持って出演するか、もしくはお金で割り切ることができないのならば、安易に足を踏み入れるべき世界ではないと思うよ。
《構成・文/岸沙織》