老後に備えろという国からのメッセージ
大企業でパートをする場合、106万円の壁を意識して年収を抑えたほうがいいのかどうか悩むところ。
女性のマネー事情に詳しい生活経済ジャーナリストのあんびるさんは、
「厚生年金保険に加入すれば、手取りが一時的に減ったとしても、将来の年金は増えます。また、出産や病気のときの一時金も手厚いですし、“もしも”に備える意味でも、106万円の壁は気にせず働いてはどうでしょうか」
また、前出の北村さんも、
「パートに対する保険適用拡大の動きは、あと10年もすれば中小企業にも広がると考えられます。来年には雇用保険も改正となり、65歳以上の高齢者にも雇用保険が適用されるように。こうした流れが目指す『一億総活躍社会』とは、女性も高齢者もみんな死ぬまで働く社会ということ。しっかり稼いで、経済を回し、老後に備えろという国からのメッセージなのです」