例えば、婚活パーティに来ていた「役者になりたい」という40代男性。今は量販店に勤務し、休みの日にエキストラをしているが、体が持たないので役者一本でいきたいといいます。そんな彼に対して私が放った愚かな一言は、「エキストラでは食べていけないんじゃないですか?」。「だから支えてほしいんですよ!」と半ギレされたことを昨日のように思い出します。
ほかにも、会社を辞めて大学に入ったから、哲学者になれるまでサポートして欲しい、という男性がいました。やはり「哲学者なんて食べていけないんだから、ちゃんと就職したら」という私の夢のない発言を機に、彼は去っていきました。
自分が大黒柱になるという選択もアリ?
この2人は極端な例にせよ、このご時世ですから、仕事が不安定だったり、年収が低いために結婚できない男性はたくさんいます。研究者、NPOで働く人などの中には、自分の考えをきちんと持っていて素敵だなと思う人も結構います。
そのなかで、子育てや家事、介護を多めに分担してくれる人を選べば、子育てと介護を同時にこなす「ダブルケア生活」になっても、自分の仕事を続けていける。私の周りにはダブルケア生活で仕事を辞めざる得ないアラフォー女性がたくさんいます。それを考えると、自分が大黒柱になる選択もありかな、と思います。
とはいえ、「フレンチ女」になり切れなかったアラフォー女性がみな「中華料理女」になればいいかというと、そんなことはありません。実際私がそうだったように、40代になってバリバリ働くのは、体力的にしんどいと思う人も多いわけです。女性は40代になると、更年期障害など女性特有の病気も襲ってきます。体調が安定しない中、大黒柱となって稼ぐのは、正直厳しい。そんなときにお勧めしたいのが、「お茶漬け女」になること。簡単に言うと、「和食女」の後釜です。
「和食女」とは、短大を出てすぐに結婚するような、いわゆる専業主婦タイプ。しっかり家庭を守り、子供を育て上げる良妻賢母です。そうした女性の夫は、大の仕事好きでバリバリの出世頭、家のことは奥さんに任せきり。浮気をすることはあっても、離婚をすることはまずない…。こういう男性は、お見合いや上司の紹介などで、20代前半には結婚してしまうので、婚活市場に姿を現すことはないだろう――と思いきや、実はそうでもないんです。