人気アニメ『ルパン三世』の“とっつぁん”こと銭形警部が、鈴木亮平主演で実写化された! ルパン逮捕に燃える銭形の知られざる活躍ぶりを地上波、衛星放送、配信サービスを使ってそれぞれ独自のストーリーで描く。3社共同製作の狙いと見どころとは──。

 

ルパンの宿敵を熱演 役作りの要は“声”

「正直、面白いと思います。ちょっと自信があります! 銭形がルパンを追っていないときはこういう活躍をしているんだというのを見ていただけるし、銭形を好きになってもらえると思います。大きなことを言うと、(漫画から)銭形が飛び出したというより、モンキー・パンチ先生が、この人をモデルに銭形を描いたんじゃないかと思われるのを目指して演じたつもりです」

 こう語るのは、鈴木亮平。役によって体重や見た目を変えるカメレオン俳優の鈴木が、『金曜ロードSHOW! 銭形警部』(日本テレビ系 2月10日金曜 夜9時~)で人気キャラクターの銭形警部に挑んだ。

 銭形といえば、モンキー・パンチの漫画『ルパン三世』で、いつもルパンを捕り逃がしているダメ刑事だが、実は頑固一徹、正義感が強く、人情味あふれるエリート刑事なのだ。そんな銭形の知られざる活躍をオリジナルで描いている。

 本作は日本テレビ、WOWOW、Hulu(フールー)の共同製作。日テレは、東京都内の各所で起きる爆弾事件解決に奔走する銭形たちの姿を描いたスペシャル版、WOWOWはハードボイルドタッチで、動画配信サービスのHuluはエンタメ性の高い内容をそれぞれ連続ドラマで描き放送、配信する。

 日本テレビの加藤正俊プロデューサーによると、今回の大型プロジェクトは1年ほど前に決まったという。

「ひとつの物語を、3社で主人公を変えて描くなど、さまざまな意見が出ました。そんななか、キャラは立っているけれど、意外と素顔が知られていない銭形はどうだろうと。彼の正義感の強さ、コミカルな部分を描きながら、人情味あふれる刑事ドラマを3社3様に描くことにしました。

 問題はキャスティングでした。原作を汚すことなく納得できる人をと、鈴木さんにお願いしました。鈴木さんに断られたら、あきらめようと思っていました」

 鈴木は、実写版の銭形警部を視聴者として見たいと、依頼を受けたが、撮影が近づくにつれて怖くなったという。