そのため、次世代の芸人たちから安心してリスペクトされる存在に。
「バカリズムさんもウッチャンナンチャンさんと同じ映画学校を卒業して、同じ事務所に所属しました。彼らに憧れて芸人になったそうです」(前出・テレビ局関係者)
そんな“業界内フォロワー”は芸人だけにとどまらない。
「内村さんはスタッフにもとても気遣いをする人。若手ADにも食事をおごったりすることもあるそうです。そのとき優しくしてもらったADがディレクターやプロデューサーなどに昇格したときに“内村さんと仕事をしたい”とオファーをするようなんです」(前出・テレビ局関係者)
レギュラー番組のタイトルを地で行くような「やさしいね」キャラが生きているというわけ。もっとも、それだけでやっていけるほど芸能界は甘くない。前出・テレビ局関係者は、その“プロデュース力”を絶賛する。
「『新・ウンナンの気分は上々。』(TBS系)の番組内で、当時バカルディとして活動していた三村(マサカズ)さんと大竹(一樹)さんをさまぁ〜ずに、海砂利水魚だった有田(哲平)さんと上田(晋也)さんをくりぃむしちゅーに改名させたのも内村さんです。これをきっかけに注目され、現在の活躍に至ったんです」
改名させたことへの責任感からか、その後も積極的に自分の番組に2組を登場させたという内村。今でもインターネット番組『内村さまぁ〜ず』などで共演をし続ける三村は、雑誌のインタビューでこう語っている。
《映画の批評も悪口も聞いたことない。こっちがそういう話をしても、それに乗っかって「あれはダメだね」と言うことすらない。「でも絵はよかったよね」「音楽はよかったよね」というふうに何に関してもいいところを見つけてくるんですね》
笑いについても、またしかり。放送作家はこう言う。
「笑いを見るのが好きな人なので、どんな種類の笑いも受け入れるんです。芸人としては“内村さんが笑ってくれているからもっと”と調子に乗ってしまう。泳がせてよさを引き出すというのがプロデューサー、演出家としての手腕なんだと思います」