エリート中学の入り口は思ったより間口が広い!
とはいえ、難関中学への受験はそう簡単ではないはず! なぜ、無謀ともいえるチャレンジを行動に移せたのか。
「中学受験は選ばれた神童みたいな子しか受けないとか、みなさん、中学受験の間違ったイメージを持っていませんか? 実は、中高一貫のエリート校の間口は意外と広いんですよ」
例えば、東京の女子御三家と呼ばれる桜蔭・女子学院・雙葉中学校合格者数は、3校合わせて約600人。同日に試験があるうえ、通学圏内の女子しか受けないのだから、そもそも受験できる人数が限られる。さらに、内申書などが加味されない入試一発勝負であることも、中学受験の大きなメリットだ。
「地頭のよいエリートタイプの子が合格席のほとんどを埋めるかもしれませんが、約2割は自由席だと思っています。当日まで努力した子が入れる場所があると感じました。それに、高校、大学受験のころには、受験勉強の範囲が広く、勉強の巻き返しがかなり難しいと思いますが、中学受験は小学校の基礎をしっかり学ぶだけですから」
ここまで説明を受けていると、なんだかうちの子もイケるんじゃ? と妄想したくなる。が、やはり、そうは問屋がおろさない。
「受験勉強中は、娘のあまりのできなさに、毎日やめたいと思っていました。“もう無理だ!”と言い放って、コンビニまで家出したこともありましたね(笑)。娘が追いかけてきて、“お父さんやろうよ”って。父娘ともに人生を諦めるものかと必死でした」
平日は7時間以上、土日祝日は13時間以上、机に向かい父娘ともにペンだこを作りながら続けた勉強漬けの日々。「中学受験で人生が変わる」ことを娘に記した自作の“人生表”が、父娘の原動力となった(書き方は次ページ参照)。