トレーニング開始。本を、読めない速さで6秒間、素早く目で追う。次に、読み始めに戻り、もう1度、同じことを繰り返す。さらに、もう1回、繰り返し、トレーニング前に印をつけた文字数の3倍を目安に追う。
「読めない速さで、目から脳に情報を送ることで、脳が活性化されて、処理能力が上がります」
目のストレッチ&速読トレーニングをした後に、本を6秒間、黙読。トレーニング前との文字数の差を計る。
歯磨きをする感覚で朝刊を読む前に行う
記者も実践してみたところ、トレーニング後は、6秒間に読めた文字数が増加。最初よりも6秒間が長く感じられて、頭がすっきりした感覚になった。
「(トレーニングによって)処理能力の高いエンジンになったので、同じことをしているのに、(頭の)調子がよくなって、楽になったんです」
ただ、速読トレーニングをするときに、どうしても文字を読んでしまい、字面を追う、見るということに、ちょっと苦労した。
「読むことが目的ではなく、あくまで脳を活性化させるためのものなので、慣れることが必要です。そのためには毎日、歯磨きをするような感覚で、続けてもらうことがいちばん大切です。
例えば、朝刊を読むとき、紙面を2、3回ざっと見たあとで、普通に読むだけでもトレーニングになります」
<プロフィール>
呉真由美(くれ・まゆみ)さん◎速読コンサルタント。“誰にでもできる頑張らない速読”をモットーに全国でセミナーを開催。小学生からプロスポーツ選手まで多岐にわたって指導。著書に『スポーツ速読 完全マスターBOOK』『小中学生のための親子で簡単 速読トレーニング』など