物価の高騰で家計のやりくりに頭を痛め、「このままじゃ、老後資金2000万円なんて、貯められない!」と、危機感を感じている人も多いのでは。
50代からでも老後資金は貯められる!
「2019年度の家計調査によると、高齢で無職の夫婦の平均月収(年金等)は23.8万円、平均支出は27.1万円。
毎月約3.3万円の赤字なので、老後30年として最低欲しい金額は約1200万円。ただし、これはあくまでも平均値。老後どんな生活がしたいかによって必要な金額も大きく変わってくるでしょう」
自身も老後資金として1億円貯めたファイナンシャルプランナーの水上克朗さんは、そう話す。そんな水上さんも昔は“貯められない派”だったという。
「自分が理想とするセカンドライフを考えたときに、このままではいけないと56歳のときに一念発起しました」
最初に始めたのは、生活費の把握。日々の収支をアプリでつけるようにした。
「貯められない人は、自分がどれくらいお金を使っているのか知らない人がほとんどです。まずはそれを洗い出すことが第一。家計簿が理想的ですが、面倒であればレシートをためて1か月ごとにチェックするのでも十分です」
また、将来もらう退職金や年金も今のうちに把握しておくことも必要だと語る。
これまで年間300件を超えるお金の相談を受ける中、水上さんは「貯める=ケチケチする」では、苦しいだけで続かないことを実感した。
「大事なのはどんなセカンドライフを送りたいのか、自分なりの目標を作ること。その目標に向けて“貯める・ムダを省く・運用する・働く”の4つを組み合わせると、必ずお金は貯まります」
特に子どもが独立する50代以降は貯めどき。
「必ずやってほしいのは収入の2割を先取り貯蓄に回すこと。ローンの支払いが終わったら、それと同じ金額をそのまま貯蓄に回すのも手です」