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ー 食レポが音声のみに
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ー NGの理由は“隠し味”?

 

「うわー! グツグツいってる」

 そう味噌煮込みうどんを見て驚くのは中条あやみ。アッツアツの味噌煮込みうどんを食べる鈴木亮平は、

「ん~、染みるぅ」

 とご満悦の様子。

 これは4月9日に放送されたバラエティー番組『バナナマンのせっかくグルメ!!』(TBS系)の一場面なのだが、実はある“珍事”が発生していた。

食レポが音声のみに

「番組は地方を訪れた芸能人が、地元の人に紹介してもらったグルメを堪能するという内容。しかし、9日の放送で、愛知県岡崎市を訪れた中条さんと鈴木さんが食べた味噌煮込みうどんを提供する店の名前が紹介されないばかりか、諸事情により店内での食事シーンが放送NGとされたのです」(WEBメディア編集者)

 そのため番組では、味噌煮込みうどんのイメージ写真が静止画で表示され、2人が味噌煮込みうどんを食べる音声だけが流れた。

4月9日放送の『バナナマンのせっかくグルメ!!』
4月9日放送の『バナナマンのせっかくグルメ!!』

「番組を見ていた視聴者は突然のことに驚いたようで、ツイッターでは放送NGの理由についてさまざまな議論がなされていました。どうも、その背景には“八丁味噌問題”が関係しているのではないかと、多くの人がつぶやいていました」(同・WEBメディア編集者)

 その“八丁味噌問題”とは、いったい何?

「“八丁味噌問題”は、地域ならではの農産物や伝統的な生産方法の食品のブランドを守る『地理的表示保護制度』(=GI制度)が関係しています。

 八丁味噌は2017年にGI登録されたのですが、農水省が八丁味噌の生産団体として認めたのは老舗メーカー『まるや八丁味噌』と『カクキュー』の2社が属する『八丁味噌協同組合』ではなく、愛知県全域の味噌メーカーなどが加盟する『愛知県味噌溜醤油工業協同組合』でした。これにより、江戸時代から伝統的な製法を守り続けてきた老舗2社の製造販売する味噌が“八丁味噌”を名乗れなくなるかもしれない事態に発展しているのです」(経済誌編集者)

 しかし、この問題が“味噌煮込みうどん”を放送できない理由と、どう関係するの?

「ツイッターの投稿を見ると、八丁味噌と名乗れない老舗メーカー2社の商品を使った味噌煮込みうどんが提供されたことが、テレビ的にNGだったと考えられているようです。しかし、老舗2社が八丁味噌を名乗れなくなるのは2026年から。番組では老舗メーカーの1社である『カクキュー』も紹介されていたので放送NGの理由が本当に“八丁味噌問題”が原因なのかは疑問です」(同・経済誌編集者)