「本当のポジティブ・シンキングとは、目の前にあるものに自分で価値を見いだすこと」
ポジティブ・シンキングについてのたとえ話に、“半分しか水が入っていないコップの話”があります。これは半分しか入っていないコップの水を“もう半分しかない”と思えば、悲しい気持ちになりますが、“まだ半分もある”と思えば前向きな気持ちになれるという、あの話です。
私は納得できません。半分しかない水はどこまでいっても半分です。それをわざわざ“まだ半分もある”と思う必要がどこにあるでしょうか?
では、本当の意味でポジティブになるにはどうしたらいいでしょうか? 例えば、自分が着の身着のままで砂漠をさまよっていると想像してみてください。のどが渇いてしかたないときに空のコップを見つけたら“水が入ってない!”と怒るより、“これで雨が降った際に水を受けよう”と思ったほうが生き残るでしょう。
もう半分だとか、まだ半分だとか、言葉遊びをしているヒマなどありません。生き抜くためには目の前のモノをよく観察し、有益な情報を得ることに専念すべきなのです。つまり、本当のポジティブ・シンキングとは“目の前にあるものに自分で価値を見いだす”ことだったんです。そうすることで、人生は初めて好転するのです。