(3)自己愛・依存タイプ
若い人に多いと言われており、新型うつ(現代型うつ)や適応不全という形で表れてきます。
自分ができないことは相手の説明不足によるものだと考えるなど、うまくできないことに直面したときに、自分の経験のなさや能力不足とは考えず、他者のせいにする他責傾向が認められます。
また、個性や自分磨きを重視する傾向があり、自分のやりたいことや適性へのこだわりが強くなると、実際の仕事とのミスマッチを感じて、いともあっさりと退職してしまったりします。
原因の一つには、競争や挫折、失敗という経験を本人がする前に、親をはじめとする周囲の人たちが回避させてしまうことにあります。
そして今は超情報化社会、検索ひとつで様々な情報にアクセスできます。SNSを活用すれば、実際には縁遠いはずの芸術や芸能、スポーツの世界の著名人が考えていること、興味関心といった情報も簡単に得ることが出来ます。こうした環境のなかで日々過ごしていると、例えば、スターやトップアスリートがまるで自分の身近な存在であるかのように感じられ、過剰にモチベート(啓発)されてしまいがちです。
結果、彼らは競争や挫折を知らず、過剰な憧れや理想を抱いたまま社会に出ていくことになるのです。
折れやすくなるのは、ある意味仕方のないことなのかもしれません。
「新型うつ」と「従来型うつ」のそれぞれ8つの特徴とは・・・
自己愛・依存タイプの人は「新型うつ」あるいは「現代型うつ」と呼ばれる症状を起こしやすいと言われています。1975年以降に生まれた人に多いと言われ、「従来型うつ」との違いをまとめると次のようになります。
「従来型うつ」の特徴
・まじめで几帳面
・周囲にうつであることを隠す
・気晴らし、手抜きが下手
・場面に関わらずうつ状態
・自分を責める
・症状が改善しなくても復職したがる
・残業をいとわない
・有給休暇を大量に余らせる
上記8項目が従来型うつの特徴です。