TUF食品がタフな胃腸をつくる!
■タウリンの効果
イカやタコ、カキなどの貝類、マグロなどの魚の血合いに多く含まれる。1日の有効摂取量の目安は700mg(生ガキ2つ分)。
抗酸化作用があり、ストレスやアルコールの影響で弱った胃の細胞を延命する効果が。また、肝臓の機能を高めたり、コレステロールの排出を促したりする働きもある。熱に弱く、加熱すると3~5割が損なわれるので生で食べるほうがよい。特にビタミンCと一緒にとると吸収率がいいので、生ガキ+レモンなどがおすすめ。
■ビタミンUの効果
レタス、セロリ、パセリ、アスパラガス、トマトにも含まれる。冷やすとビタミンUが増えるので、生で食べる場合は1度、冷蔵室へ。
キャベツから発見された成分で、別名キャベジン。胃薬にその名が使われるほど、胃痛や胃もたれのときにとると胃の調子を整えてくれる。胃酸の過剰分泌を抑えたり、傷ついた胃粘膜を修復したりする。熱に弱く、水に溶ける性質なので生食がおすすめ。加熱する場合はサッと短時間で。スープなどの場合は残さず飲もう。
■フコイダンの効果
もずく、わかめ、昆布、ひじき、めかぶなどぬるぬるした海藻に含まれている。なかでももっとも含有量が多いのはもずく。
海藻に含まれるぬめりやネバネバ成分がフコイダン。粘膜のかわりをして胃を保護したり、胃壁を修復したりする働きがある。また、胃潰瘍や胃がんの原因にもなるピロリ菌を吸いつけて腸へ押し流す作用も。フコイダンは熱に強いため、加熱しても効果は失われない。酢のものにすると、酢の力で吸収力がアップするので効果的。
〈この人に聞きました〉
江田 証さん◎江田クリニック院長。医学博士。日本消化器病学会専門医。自治医科大学大学院医学研究科卒業。クリニックでの診療・検査のかたわら、胃腸に関する著書を多数執筆している。