「両陛下としては最後の沖縄訪問だと思ったので、“絶対にひと目だけでも……”と思っていました。
美智子さまの素敵な笑顔が一生の思い出になりましたよ」
そう話すのは、沖縄県内でおふたりを奉迎した那覇市に住む主婦。
天皇・皇后両陛下は、3月27日から2泊3日の日程で約4年ぶりに沖縄を訪問された。
初日、まず最初に向かわれたのは、糸満市の『沖縄平和記念公園』だった。
「公園内の沿道には、約600人の市民が“ご来県ありがとうございます”などと横断幕を掲げ、両陛下を歓迎していました。
『平和祈念堂』で拝礼したあと、『沖縄戦没者墓苑』に移動して白菊の花を献花し、戦没者を慰霊されました。
その場に立ち会った遺族らに“がんばってこられましたね”などと、ねぎらわれていましたね」(皇室担当記者)
両陛下は毎回、沖縄入りするとすぐに戦没者墓苑にお立ち寄りになる。
その理由を、皇室を長年取材するジャーナリストで文化学園大学客員教授の渡邉みどりさんは次のように話す。
「現在の両陛下は、'75年に沖縄を初訪問されたのですが、当時はまだ遺族が多く存命されていて、複雑な感情が県内に残っていました。
そのときのご経験が、現在までおふたりが続けている“慰霊の旅”の原点につながっているのでしょう。
“火炎瓶”が飛んだ初訪問から40年以上になりますが、両陛下は今でも沖縄に対して強く心をお寄せになっていると感じます」
この翌日には、日本最西端の与那国島を初訪問された両陛下。