「死んでいる職場」の管理職に見られる3つめの欠点は、部長や役員など自分の上司に対して「伝える力」がないことである。
上司や抵抗勢力に「立ち向かう姿勢」が重要
【3】淡々とした説明ばかりで、上司に「伝える力」がない
管理職はチームリーダーとしてチームを動かすと同時に、上司である役員たちを説得し、理解と了承、支援を得なくてはならない。
ユニークなアイデアやコンセプトを思いついても、それが相手に伝わり、理解、共感されなければ、物事を前に進めることはできない。
「生きている職場」の管理職は「伝える力」を発揮し、説得力のある事実をちりばめた大きなストーリーをつくることができる。
しかしながら、「死んでいる職場」の「伝える力」のない管理職ほど、表層的な理屈や自説を淡々と述べるだけで終わってしまうのだ。
【4】組織の反対意見を恐れ「はみ出る力」がない
次に、「死んでいる職場」の管理職に足りない力は、「はみ出る力」である。
この「はみ出る力」は、創造や変革を行うときに必ずあらわれる「抵抗勢力という敵」に立ち向かうときに不可欠な力である。
「生きている職場」の管理職は、この「はみ出る力」をフルに発揮して、組織内を縦横無尽に動き回る。そうすることで創造や変革の妨げとなる「敵」を「味方」や「中立」に変えていくのだ。
しかし、「死んでいる職場」の管理職に限って、反対意見を恐れて、自分が直接関係する部門からはみ出ようとしない。狭い世界に閉じこもったままでは、創造も変革も起こせるはずもない。