“この時期の説明会だから、まだ大丈夫”と、髪の色やネイルが普段どおり明るいままの方がいらっしゃいますが、本番まで残り半年です。派手な髪の色やネイルや服装、ブランド物の使用などは現時点から控えましょう。
学校に対するエチケットとなるだけでなく、ほかの保護者からの“ツッコミどころ”を減らすこともできます。
“ふだん茶髪のくせに試験当日だけ簡易染めしてきた”などと、ほかのお母様たち(将来、お子さんと同じクラスになるかもしれません)から陰口を言われないように、まずは半年間だけの我慢と割り切りましょう。
保護者の服装や髪型なんて関係ないというのは、慶應義塾などに特別縁故のある方々に対してのみ当てはまることなのだと、感じとっていただきたいです。
また学校説明会の会場では、書店などでは入手しにくい学校関連の書籍を販売しているところがあります。お受験に役立つ情報を得ることもできますので、本命の学校であれば購入をオススメいたします。その際、ぐしゃぐしゃなお札で支払うのは失礼となりますので、あらかじめ1万円を1000円札の新券に銀行で両替するなどして持参しましょう。
■個人情報保護法が変えた、小学校受験の真実
さて、幼稚園や小学校受験が15年前を境に大きく変わったのはご存知でしょうか?
そのきっかけとなったのは、個人情報保護法です。
平成15年に個人情報保護法が成立し、願書や面接での、細かい個人情報に関する記入項目や質問が大幅に減ったことにより、お受験の世界は大きく変わることになりました。
例えば、学習院初等科の願書を見てみますと、15年前は両親・兄弟・祖父母にいたるまで氏名の記入欄があり、それぞれの氏名の横には最終学歴を記す欄もありました。しかし、現在はそのようなスペースは一切なく、“自由記入欄”となっています。加えて、かつて記入が必須であった、卒業生であることや特記すべき経歴などは、ほとんどの学校において、すべて“備考欄”に記入することになりました。
あくまでも備考ですので、記入しなくてもいいわけです。
つまり、個人情報保護法によって、お受験に家柄が重要視されなくなってきたわけですね。以前は小学校から名門私立出身であるといえば、“特権階級”に近い特別なご家庭の方が多かったのですが、現在は当日の試験さえできれば受かるという実力社会に。特別だった小学校受験も広く門戸が開かれたのです。
そして、このタイミングを見逃さなかったのが“幼児教室”です。かつては暗黙の了解のもと、特別な人しか持てなかった名門小学校の受験資格を“誰しも”が持てるようになったと、大がかりにアピールを始めたのです。