――幼稚舎の同窓会が“お受験の前哨戦”だと伺いましたが?

「たしかに同窓会で久しぶりに会う先生や仲間もいるみたいですが、先ほどお話ししましたように、何しろ普段からいつも一緒ですので(笑)。

 ただ同窓会は、息子が幼稚舎のなかに入れる数少ない機会ですので、毎年連れて行っていますね。遊具が本当に充実しているんです。パパも小さいときから遊んでいたとなると、息子も“ここは特別な場所なんだ”と認識しますので、毎年楽しみにしていましたね」

――こんなことを伺うのも失礼かと存じますが、ご寄付のようなことはされましたか?

「そのあたりは聞いていないです。同窓会や連合三田会などで行われるチケット抽選の際に、景品を出したりはしていたようですが。ただ受験のためというより、長年ずっとやっているみたいです」

親が出身でも100%合格はない

――ご主人が出身とはいえ、100%合格が決まっているわけではないですよね?

「もちろん、まったくわかりません。実はある著名な方が、2学期に入った時点ですでに“合格”を手にしたと発言なさったんです。さすがに幼稚園でザワつきましたね。そして実際その言葉どおり合格されました。わが家はネットを開くまで合否が本当にわかりませんでしたし、念のため他校も受験しました」

――幼稚舎以外、どちらを受験しましたか?

「桐蔭、学習院、立教です」

――結果はいかがでしたか?

「桐蔭以外は合格しました。桐蔭は10月が試験なのですが、自宅から遠かったこともあり、乗り換えのときに電車が遅延してホームで少し待ったんですね。そこで子どものモチベーションが下がってしまい、駅に到着した時点で帰りたいと言いだし……。面接では何も答えないというお粗末な状況でしたね。練習のつもりだったのですが、やはり不合格からのスタートというのは最初の試練になりました。

 本人にも“幼稚舎がダメだったら行く学校ないんだからね”と言い聞かせ、立教と学習院に挑みました。その結果、2週間でヤル気スイッチも切り替えることができ、幼稚舎本番前にマルを得られたことで自信にもなりました」